イデアルとの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/06/02 14:06 UTC 版)
真のイデアルは、R の加法について閉じた部分集合で、R の元による左および右からの乗法に関して閉じているようなものである。 環の定義から単位元を持つという仮定を落として考える場合には、部分環は空でなく環構造を保ちさえすればいいのであるから、任意のイデアルは部分環になる。イデアルはその環構造に関する乗法単位元(もとの環の単位元とは異なる)を持つ場合も持たない場合もあり得る。 成分ごとの加法と乗法を持つ環 Z × Z = {(x,y) | x,y ∈ Z} のイデアル I = {(z,0) | z ∈ Z} は乗法単位元 (1,0) を持つがこれはもとの環 Z × Z の単位元 (1,1) とは異なる。つまり、I は単位的環で Z × Z の「非単位的部分環」だが「単位的部分環」ではない。 整数環 Z の真のイデアルは乗法単位元を持たない。
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