アージ理論の提起するもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/07/28 02:30 UTC 版)
「アージ理論」の記事における「アージ理論の提起するもの」の解説
後にヒトが文明を獲得し、そのような瞬時の判断で生死が決するような環境から程遠くなった現代社会においては、野生環境での生き延びに有利であった感情システムがうまく適合できず、有効に機能しないどころか却って不都合でありさえする。 強度のアージは「只今」・「此処」に強く注意を集中させる。しかし現代においては、時間的にも空間的にも局所的な感情的な判断が、遠く離れた時や場所にもその因果を波及させてしまい、結果として著しく不利益を伴うことさえ多々ある。 理性的で合理的な判断ではなしに、感情的で非合理的な判断を人間は往々にして行ってしまうが、これは、人間の心の進化よりも文明の進歩の方が早く、未だヒトの心の進化がそれに追いついていないためであろう。 このような観点から、急激に変化する現在とこれからの未来社会を個人としてのヒト、そして種としてのヒトが生き延びるには、人間が自らの心の働きを知り、人間社会の相互作用を解明する必要がある。そして、その成果を活かして新たな社会システムを考察し、採用していかなければならない。
※この「アージ理論の提起するもの」の解説は、「アージ理論」の解説の一部です。
「アージ理論の提起するもの」を含む「アージ理論」の記事については、「アージ理論」の概要を参照ください。
- アージ理論の提起するもののページへのリンク