アレクサンドレ・レジャヴァ (遺伝学者)とは? わかりやすく解説

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アレクサンドレ・レジャヴァ (遺伝学者)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/28 23:42 UTC 版)

ალექსანდრე ლეჟავა
アレクサンドレ・レジャヴァ
生誕 1965年(59 - 60歳)
グルジア・ソビエト社会主義共和国トビリシ
研究分野
出身校
プロジェクト:人物伝
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アレクサンドレ・レジャヴァグルジア語: ალექსანდრე ლეჟავაグルジア語ラテン翻字: Aleksandre Lezhava1965年 – )は、ジョージア分子生物学者遺伝学者微生物学者分子診断英語版およびゲノム科学を専門分野とする[1]

経歴

1965年にジョージアのトビリシで誕生[2]。1983年にトビリシ国立大学医学部に入り、遺伝学を学んだ[3]。1990年に理学修士号を取得[4]すると、ソビエト連邦の崩壊直後の1991年に広島大学へ留学[2]。1996年、広島大学工学部発酵学科で博士号を取得[2][5]。1996年から1997年までトビリシ国立大学生物学部教員[6]。1997年から1999年まで米オハイオ州立大学微生物学部博士研究員[6]

1999年以降、日本の食品総合研究所で研究員(1999年–2002年)[6]理化学研究所発のベンチャー企業「ダナフォーム」で研究員(2002年–2006年)[6]を務め、2006年1月に茨城県つくば市理化学研究所に入所[3][7]。研究員を経て、LSA要素技術開発ユニット・上級研究員(2008年度–2009年度)、企業連携グループ・上級研究員(2010年度)、ゲノム科学総合研究センター・専任研究員(2010年度)、オミックス機能研究ユニット・ユニットリーダー(2010年10月–2011年10月)などを務め[8]、遺伝子解析を手がけた[7]。また横浜市立大学医学研究科臨床研究客員教授(2010年6月–2011年10月)も務めた[6]

2011年からはシンガポールの分子診断企業 Dx Assays に勤務(2011年11月–2013年6月)[3]。その後2013年8月、シンガポール科学技術研究庁 (A*STAR) のゲノム研究所 (GIS) に入り、分子臨床診断部を統括[2]。 2016年10月から2021年8月までA*STARのPOLARISプログラム局長、2021年8月からGIS上級局長[9]

業績

2020年までに50以上の学術論文を発表し、数多くの特許を取得[2]

理化学研究所時代の2008年から2010年にかけては、基盤研究『高感度・高S/N比の座位別増幅型多色SNP検出技術の開発』について研究代表者として19,630千円の科学研究費の配分を受けた[10]。この研究においてレジャヴァは、新しいSmartAmp法の遺伝子検出について開発した[11]

私生活

英語日本語ロシア語の知識を有する[1]

父親は遺伝学者のテイムラズ・レジャバ。息子が2人いる(長男テイムラズ、次男ニコロズ)[7]

2019年8月に長男テイムラズ(現・ジョージア駐日特命全権大使)の少年時代を描いた日本語の小説『手中のハンドボール』を牧歌舎から自費出版した[12]。この小説は自伝的な要素を含んでおり、アレクサンドレ・レジャヴァが日本に留学し、研究生活を送っていた当時を述べたものである。息子2人(テイムラズ、ニコロズ)の視点や逸話も盛り込まれている。主人公のテムカは、息子たちをモデルにした架空の人物であり、日本の学校制度の中で成長し、文化的な違いを乗り越えていく姿が描かれている[13]

賞・栄誉

  • 2007年 - 鈴木謙三記念医科学応用研究財団助成金受賞[14]
  • 2008年 - トビリシ中央大学診療所客員教授[6]
  • 2009年 - 理化学研究所理事長感謝状[6]

参考文献

  1. ^ a b Otar Verulava”. TECHINFORMIグルジア語版. 2020年9月22日閲覧。
  2. ^ a b c d e レジャバ, アレキサンダー 著、児島康宏グルジア語版 訳、レジャバ, ティムラズ 編『手中のハンドボール』2019年9月3日。ISBN 978-4434263507https://www.amazon.co.jp/dp/4434263501 
  3. ^ a b c Alexander Lezhava”. LinkedIn. 2020年9月22日閲覧。
  4. ^ DR ALEXANDER LEZHAVA PUBLISHES NOVEL”. シンガポール科学技術研究庁. 2020年9月22日閲覧。
  5. ^ 国立国会図書館. “博士論文『Studies on the genome structure and instability in Streptomyces』”. 2023年9月28日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g Alexander Lezhava”. OMICS International. 2020年9月22日閲覧。
  7. ^ a b c 北野隆一 (2019年12月6日). “ジョージアの遺伝子研究者が小説 息子の中学時代”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASMD55G7JMD5UJHB003.html 
  8. ^ レジャバ アレキサンダー (40443048)”. 科学研究費助成事業データベース. 2020年9月22日閲覧。
  9. ^ Alexander LEZHAVA”. Agency for Science, Technology and Research. 2025年3月29日閲覧。
  10. ^ 高感度・高S/N比の座位別増幅型多色SNP検出技術の開発”. 科学研究費助成事業データベース. 2020年9月22日閲覧。
  11. ^ 20300183 研究成果報告書”. 科学研究費助成事業データベース (2010年). 2020年9月22日閲覧。
  12. ^ 北野隆一 (2019年12月2日). “東京)ジョージアの遺伝子研究者、息子を小説に”. 朝日新聞デジタル. https://www.asahi.com/articles/ASMCL3JSWMCLUTIL00N.html 2023年1月22日閲覧。 
  13. ^ DR ALEXANDER LEZHAVA PUBLISHES NOVEL “手中のハンドボール – ガウマル…ジョオオオス!””. Agency for Science, Technology and Research (2020年1月2日). 2025年3月29日閲覧。
  14. ^ “助成実績”. 公益財団法人鈴木謙三記念医科学応用研究財団. センタNo.07-029. https://www.suzukenzaidan.or.jp/jisseki/index.php 2020年9月22日閲覧。 



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