アルドゥス・マヌティウスとは? わかりやすく解説

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アルドゥス・マヌティウス

(アルダス・マヌティウス から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/27 05:05 UTC 版)

マヌティウスの肖像画

アルドゥス・ピウス・マヌティウス: Aldus Pius Manutius 1450年頃 - 1515年2月6日)は、ルネサンスヴェネツィアで活躍した出版人。商業印刷の父と言われる。イタリア語名でアルド・マヌーツィオ: Aldo Pio Manuzio)とも呼ばれる。1494年アルド印刷所を設立して多くの名著を出版し、子・孫の3世代に渡って印刷文化を牽引した。

生涯・業績

バッシアーノに生まれ、ローマで成長する。古典のギリシャ語ラテン語を学び、人文主義者ピコ・デラ・ミランドラとも交友があり、非常に学識豊かであった。1475年から20年かけて、ヴェネツィア印刷工房を設け、ギリシア、ラテンの古典(約120点)を校訂し、出版した。ギリシャ文字の活字を製造し、また、イタリック体やアンティカ体を開発した。

近代の印刷技術の祖であるヨハネス・グーテンベルクとアルドゥスの作った本には2つの大きな相違点がある。それはノンブル(ページ番号)の有無及び本のサイズである。グーテンベルク聖書に見られるように、グーテンベルクの作った本にはいずれもノンブル付けがなく、かつ大変な大型本であったのに対し、アルドゥスの視点は異なり、ページの順序を示す番号を紙面の端につけ、また八折り判を採用することで本のサイズ自体を小さくした。「持ち歩ける」小型本の歴史はアルドゥスに始まるものであり、これは書物史における転換点であった[1]

一方では、彼による技術革新によって海賊版とよばれる刊行物の横行と、それに対する戦いが始まることとなり、これは21世紀に至るまで続いている。

DTPという概念を創出した20世紀における出版関連ソフトウェアの開発企業アルダスは、彼の名(英語読みでアルダス・マニューシャス)を取ったものである。

脚注

  1. ^ 日本展示学会『展示学』47号、日本展示学会、2009年5月23日、34-35頁。doi:10.11501/11694623ISSN 1347-8427https://dl.ndl.go.jp/pid/11694623/1/192025年3月27日閲覧 

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