アソシエイション・フットボール・クラブ・ボーンマスとは? わかりやすく解説

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AFCボーンマス

(アソシエイション・フットボール・クラブ・ボーンマス から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/29 04:28 UTC 版)

AFCボーンマス
原語表記 Athletic Football Club Bournemouth[1]
愛称 The Cherries
Boscombe
クラブカラー    
   
    金色
創設年 1899年
所属リーグ プレミアリーグ
所属ディビジョン 1部(2023-24
昨季リーグ順位 15位(2022-23
ホームタウン ボーンマス
ホームスタジアム
バイタリティ・スタジアム
収容人数 11,364[2]
代表者 ウィリアム・P・フォーリー2世英語版
監督 アンドニ・イラオラ
公式サイト 公式サイト
ホームカラー
アウェイカラー
テンプレート(ノート)サッカークラブPJ

アスレティック・フットボール・クラブ・ボーンマスAthletic Football Club Bournemouth)は、イングランド南西部・ドーセットボーンマスをホームタウンとする、イングランドプロサッカーリーグ(プレミアリーグ)に加盟するプロサッカークラブ。愛称はチームカラーの赤をさくらんぼの色に見立てたチェリーズCherries)。「ボーンマウス」と表記される場合もある[3]

歴史

1899年にボスコムFCのクラブ名で創設。1923年にボーンマス&ボスコム・アスレティックFCに改称され、1972年に現在の名称であるAFCボーンマスとなった。

破産による降格処分からのプレミアリーグ昇格

リーグ3部で戦っていた2008年に400万ポンド(約7億円)の負債を抱え破産申請し、勝ち点10を剥奪され4部に降格。翌シーズンも勝ち点マイナス17からのスタートという厳しい状況だったが、かつてボーンマスでDFとしてプレーしたエディ・ハウが監督に就任し残留を果たすと、翌シーズンに3部に再昇格した。

2011年にロシア人実業家のマキシム・デミン(Maxim Demin)がボーンマスの株式の50%を購入し共同オーナーとなってから戦力や施設が充実し、2012-13シーズンに3部で2位となり、フットボールリーグ・チャンピオンシップ(2部)に昇格、続く2014-15シーズンに2部で優勝し創設125年にして初のプレミアリーグ昇格を決めた[4]

プレミアリーグ挑戦

ボーンマスがプレミアリーグに挑戦した最初のシーズンは、前シーズンの得点源であったカラム・ウィルソンをはじめ、多く怪我人に悩まされた。それによりシーズン前半は苦戦を強いられたが、シーズン後半に調子を取り戻してボーンマスは最終的にリーグ16位となり、降格を回避した[5]

2016-17シーズンは、開幕後3週間は降格圏内という低調なスタートを切ったものの、その後チームは復調し、最終的にリーグ戦9位で終えた[6]。 2017年6月にはナタン・アケチェルシーから当時のクラブ史上最高額(推定2,000万£)で獲得した[7]

2017-18シーズンもスロースタートだったものの、12月後半から1月にかけて好調を維持。降格圏を脱してハウは自身2度目となるプレミアリーグ月間最優秀監督を受賞した[8]

2018-19シーズンは、夏の移籍市場でレバンテからコロンビア代表ジェフェルソン・レルマをアケを超える2,500万£で獲得し[9]、前シーズンと対照的に最初の12試合を終えて6位に位置する好調なスタートを切った。けれども、その後多くの負傷者が出たことも影響してシーズンの残りは調子が後退した。結局、ボーンマスは14位でフィニッシュし、プレミアリーグでの5シーズン目を確保した。

2019-20シーズン、11月の上旬には7位だったものの[10]、度重なる怪我の問題や成績不振が続き、1月には降格圏に落ちた。さらに、COVID-19の流行でシーズンが中断した後も成績不振は続き、マンチェスター・シティ戦とサウサンプトン戦での敗戦でクラブは瀬戸際に立たされた[11]。 最終節のエヴァートン戦には3-1で勝利したものの、残留を争っていたアストン・ヴィラウェストハムと引き分けたことでボーンマスは18位で2部リーグに降格となった[12]。2020年8月1日にハウは双方合意の上でクラブを離れ、8年間の任期を終えた[13]

EFLチャンピオンシップとプレミアリーグ復帰

ハウの後任には、元ボーンマスの選手であり、現役引退後は長年ハウのアシスタントだったジェイソン・ティンダル英語版が監督に昇進した[14]。12月中旬には2位につけていたが、ティンダルは8試合で1勝しか挙げられず、順位も6位に転落したため2021年2月3日に解任された[15]。彼の後任には、暫定措置としてファーストチームコーチのジョナサン・ウッドゲートが就任した[16]。ウッドゲートはシーズン最後まで監督として指揮を執り、ボーンマスは6位でシーズンを終えて昇格プレーオフに進出したが、準決勝でブレントフォードに敗れたため翌シーズンのプレミアリーグ復帰は叶わなかった[17]。ウッドゲートの契約はシーズンの終了とともに終え、6月28日にフラムの監督だったスコット・パーカーが新監督に就任すると[18]2021-22シーズンのチャンピオンシップで15試合無敗を記録。シーズン最終戦のノッティンガム・フォレストFCとの試合で1-0の勝利を収めて、プレミアリーグ復帰を果たした[19][20]

しかし、翌年のプレミアリーグの舞台では苦戦を強いられ、8月27日にアンフィールドで行われたリヴァプール戦ではプレミアリーグ記録(1試合最多失点記録、1試合最大得点差記録)となる0-9の歴史的大敗を喫したため、2022年8月30日にパーカーは解任された[21][22]。パーカー解任後、ファーストチームのコーチだったガリー・オニールが暫定監督になると、暫定監督として指揮した12試合でチームを復調させた手腕が評価され、11月27日に正式に監督に就任した[23]

アメリカ人実業家によるクラブの買収

2022年12月13日、ナショナルホッケーリーグベガス・ゴールデンナイツのオーナーでもあるアメリカ人実業家のウィリアム・P・フォーリー2世英語版が率いるブラック・ナイト・フットボール・クラブがクラブを買収。少数株主グループは、ハリウッド俳優のマイケル・B・ジョーダンとコスモスホールディング創業者のヌラー・サルカーが率いることになった[24][25][26]

タイトル

国内タイトル

  • フットボールリーグ・チャンピオンシップ:1回
2014-2015
  • フットボールリーグトロフィー:1回
1983-1984
  • フットボールリーグ・サードディヴィジョン:1回
1986-1987

国際タイトル

  • なし

成績

現所属メンバー

プレミアリーグ 2024-25シーズン 基本フォーメーション(4-2-3-1
2025年3月29日 現在[27]

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
2 DF ディーン・ハイセン
3 DF ケルケズ・ミロシュ ()
4 MF ルイス・クック
5 DF マルコス・セネシ ()
7 MF デイヴィッド・ブルックス
8 MF アレックス・スコット
9 FW エヴァニウソン
10 MF ライアン・クリスティー
11 FW ダンゴ・ワッタラ
12 MF タイラー・アダムス ()
13 GK ケパ・アリサバラガ
No. Pos. 選手名
15 DF アダム・スミス
16 MF マーカス・タヴァーニアー
17 FW ルイス・シニステラ
18 MF タイラー・アダムス ()
19 FW ジャスティン・クライファート ()
20 DF フリオ・ソレル
21 FW ダニエル・ジェビソン
22 DF ジュリアン・アラウージョ
23 DF ジェームズ・ヒル
24 FW アントワーヌ・セメニョ ()
26 FW エネス・ウナル
27 DF イリア・ザバルニー
40 GK ウィル・デニス

※括弧内の国旗はその他の保有国籍を、星印はEU圏外選手を示す。

監督

ローン移籍

in

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
13 GK ケパ・アリサバラガ (チェルシー)
out

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
-- GK ネト (アーセナル)
-- GK アレックス・ポールセン (オークランドFC)
-- GK マーク・トラヴァース (ミドルズブラ)
-- DF クリス・メファム (サンダーランド)
-- DF マックス・アーロンズ (バレンシア)
No. Pos. 選手名
-- MF フィリップ・ビリング (ナポリ)
-- MF ジョー・ロズウェル (リーズ)
-- MF ロマン・フェヴル (スタッド・ブレスト29)
-- MF ハメド・ジュニオール・トラオレ (AJオセール)
-- FW ジェイドン・アンソニー (バーンリーFC)

歴代監督

  • ヴィンセント・キッチャー 1914-1923
  • ハリー・キングホーン 1923-1925
  • レスリー・ナイトン 1925-1928
  • フランク・リチャーズ 1928-1930
  • ビリー・ビレル 1930-1935
  • ボブ・クロンプトン 1935-1936
  • チャーリー・ベル 1936-1939
  • ハリー・キングホーン 1939-1947
  • ハリー・ロウ 1947-1950
  • ジャック・ブルートン 1950-1956
  • フレディ・コックス 1956-1958
  • ドン・ウェルシュ 1958-1961
  • ビル・マクギャリー 1961-1963
  • Reg Flewin 1963-1965
  • フレディ・コックス 1965-1970
  • ジョン・ボンド 1970-1973
  • トレヴァー・ハートレー 1974-1978
  • トニー・ネルソン 1975
  • ジョン・ベンソン 1975-1978
  • アレック・ストック 1979-1980
  • デイヴィッド・ウェブ 1980-1982
  • ドン・メグソン 1983
  • ハリー・レドナップ 1983-1992
  • トニー・ピューリス 1992-1994
  • ジョン・ウィリアムズ 1994
  • メル・マチン 1994-2000
  • ショーン・オドリスコル 2000-2006
  • ジョー・ローチ & スチュアート・マードック 2006
  • ケヴィン・ボンド 2006-2008
  • ジミー・クイン 2008
  • エディ・ハウ 2008-2011
  • リー・ブラッドベリー 2011-2012
  • ポール・グローヴス 2012
  • エディ・ハウ 2012-2020
  • ジェイソン・ティンダル 2020-2021
  • ジョナサン・ウッドゲート 2021-2022
  • スコット・パーカー 2022
  • ガリー・オニール 2022.8-2023.6
  • アンドニ・イラオラ 2023.7-現在

歴代所属選手

GK

DF

MF

FW

脚注

  1. ^ What is brand protection?”. AFC Bournemouth. 2020年6月21日閲覧。
    Club trademarks”. AFC Bournemouth. 2020年6月21日閲覧。
  2. ^ Premier League Handbook 2019/20”. Premier League. p. 4. 2020年7月27日時点のオリジナルよりアーカイブ2020年7月27日閲覧。
  3. ^ スポーツ振興くじなど。
  4. ^ 破産申請から奇跡の昇格へ…ボーンマス、創設125年で初のプレミア参戦が確定的に - 2015年5月2日 サッカーキング
  5. ^ Prem Report Card: Bournemouth”. ESPN.com (2016年5月18日). 2022年5月4日時点のオリジナルよりアーカイブ2020年9月3日閲覧。
  6. ^ “Wilson gets winner as Bournemouth beat West Brom”. (2016年9月10日). オリジナルの2018年5月22日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180522121237/https://www.bbc.com/sport/football/37263912 2018年5月21日閲覧。 
  7. ^ Simpson, Christopher. “Nathan Ake Officially Completes Bournemouth Transfer from Chelsea for Record Fee”. Bleacher Report. 2018年6月27日時点のオリジナルよりアーカイブ2018年6月27日閲覧。
  8. ^ Howe wins January Barclays Manager of the Month”. Premier League. 2018年6月27日時点のオリジナルよりアーカイブ2018年6月27日閲覧。
  9. ^ Lerma signs in club record deal”. AFC Bournemouth (2018年8月7日). 2019年6月4日時点のオリジナルよりアーカイブ2019年5月23日閲覧。
  10. ^ “Leicester go third with win at Palace”. BBC Sport. オリジナルの2020年11月13日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20201113061938/https://www.bbc.co.uk/sport/football/50197728 2020年7月24日閲覧。 
  11. ^ “Bournemouth 0–2 Southampton: Eddie Howe 'deeply hurt' after devastating defeat”. (2020年7月19日). オリジナルの2020年8月3日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200803054605/https://www.bbc.com/sport/football/53378661 2020年8月1日閲覧。 
  12. ^ Richards, Alex (2020年7月26日). “Premier League relegation decided as Watford and Bournemouth down on final day”. 2020年7月26日時点のオリジナルよりアーカイブ2020年7月26日閲覧。
  13. ^ “Eddie Howe leaves Bournemouth by mutual consent after relegation”. (2020年8月1日). オリジナルの2020年10月12日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20201012062519/https://www.bbc.com/sport/football/53624837 2020年8月1日閲覧。 
  14. ^ Jason Tindall Appointed AFC Bournemouth Manager”. AFC Bournemouth (2020年8月8日). 2020年9月30日時点のオリジナルよりアーカイブ2021年8月11日閲覧。
  15. ^ Club statement: Jason Tindall”. AFC Bournemouth (2021年2月3日). 2021年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ2021年8月11日閲覧。
  16. ^ Woodgate to remain in charge”. AFC Bournemouth (2021年2月21日). 2021年2月21日時点のオリジナルよりアーカイブ2021年8月11日閲覧。
  17. ^ Brentford 3–1 AFC Bournemouth”. BBC Sport (2021年5月22日). 2021年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ2021年8月11日閲覧。
  18. ^ Parker unveiled as head coach”. AFC Bournemouth (2021年6月28日). 2021年6月28日時点のオリジナルよりアーカイブ2021年8月11日閲覧。
  19. ^ Reading 0-2 Bournemouth: Dominic Solanke and Jamal Lowe goals restore Cherries' five-point Championship lead” (英語). Sky Sports. 2022年9月4日閲覧。
  20. ^ Nottingham Forest fans deliver 'horrible' verdict as Bournemouth clinch promotion”. NottinghamshireLive (2022年5月3日). 2022年5月3日時点のオリジナルよりアーカイブ2022年5月3日閲覧。
  21. ^ STATEMENT: Scott Parker”. AFCB. 2022年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ2022年9月4日閲覧。
  22. ^ What led to Scott Parker's sacking; are Bournemouth 'under-equipped' for the Premier League?”. YouTube. 2022年8月30日時点のオリジナルよりアーカイブ2022年8月30日閲覧。
  23. ^ Gary O'Neil appointed head coach”. AFCB. 2022年12月14日閲覧。
  24. ^ AFCボーンマス、「新時代」到来を告げる新オーナーを発表”. Fussball (2022年12月14日). 2023年5月9日閲覧。
  25. ^ Partnership Led by William P. Foley, II and Cannae Holdings, Inc. Announces Completion of the Acquisition of A.F.C. Bournemouth” (英語). www.yahoo.com. 2023年5月9日閲覧。
  26. ^ Bournemouth takeover: American businessman Bill Foley's consortium completes purchase worth over £100m” (英語). Sky Sports. 2022年12月14日閲覧。
  27. ^ First Team”. AFCボーンマス. 2025年3月29日閲覧。

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