アザニドとは? わかりやすく解説

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アザニド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/20 10:14 UTC 版)

アミドアニオン
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChemSpider
PubChem CID
CompTox Dashboard (EPA)
特性
化学式 H2N
モル質量 16.02 g mol−1
構造
折れ線形
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

アザニド (: Azanide) とは、陰イオン NH
2
IUPAC命名法による名称である。NH
2
誘導体はほとんどの場合アミドと呼ばれる[1][2][3]ため、アザニドという用語はあまり知られていない。有機官能基 –C(O)NR
2
もまたアミドと呼ばれるにもかかわらずである。NH
2
イオンはアンモニア共役塩基なので、アンモニアの自己解離により生じる。通常、強塩基またはアルカリ金属を用いたアンモニアの脱プロトン化により得られる。アザニドイオンの H-N-H 結合角は104.5°である。

アルカリ金属誘導体

アザニド化合物としてはアルカリ金属誘導体が最もよく知られている。例えば、リチウムアミドナトリウムアミドカリウムアミドなどがある。これらの様の固体は、液体アンモニアを強塩基で処理するか、触媒の存在下で直接アルカリ金属で還元することで得られる[1][2][4]

2 M + 2 NH
3
→ 2MNH
2
+ H
2
, ただし M = Li, Na, K

銀アミド (AgNH
2
) も同様に調製される[3]

アミド配位子をもつ遷移金属錯体は、塩の複分解や金属アンミン錯体の脱プロトン化によって得られることが多い。

出典

  1. ^ a b Bergstrom, F. W. (1940). “Sodium Amide”. Organic Syntheses 20: 86. doi:10.15227/orgsyn.020.0086. 
  2. ^ a b P. W. Schenk (1963). “Lithium amide”. In G. Brauer. Handbook of Preparative Inorganic Chemistry, 2nd Ed.. 1. New York, NY: Academic Press. pp. 454 
  3. ^ a b O. Glemser, H. Sauer (1963). “Silver Amide”. In G. Brauer. Handbook of Preparative Inorganic Chemistry. 1 (2nd ed.). New York, NY: Academic Press. pp. 1043 
  4. ^ Greenlee, K. W.; Henne, A. L. (1946). “Sodium Amide”. Inorganic Syntheses. Inorganic Syntheses. 2. pp. 128–135. doi:10.1002/9780470132333.ch38. ISBN 9780470132333 

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