アクアリウス (犬種)とは? わかりやすく解説

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アクアリウス (犬種)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/06/07 05:50 UTC 版)

アクアリウス(英:Aquarius)は、イギリスイングランド原産のモロサスタイプの犬種である。犬種名はラテン語「水を汲む者」を意味していて、使役内容がそのまま犬種名になっている。別名はウォーター・ドローヴァー(英:Water Drawer)。

目次

歴史

いつごろ作出されたかははっきりしないが、1576年に出版された書物の中にもその名が記されている古い犬種である。力強い犬を目指して、バンドッグをベースに実際にコロッセオ闘犬として用いられていたモロサス犬などを交配させて作出されたといわれている。

アクアリウスは主に井戸から水を汲むのに用いられていた。体にロープのようなものを取り付け、ひっぱることにより井戸に据え付けられている滑車を回転させ、を引き出すことにより水を汲んでいた。この他、かなり重い荷物を荷車に積んで運搬するのにも使われたり、番犬として倉庫の見張りを行うのにも使われていた。

もともと希少種であったためか本種に関する記述を遺した文献は少なく、あまり衰退期の事細かな詳細は明らかでない。判明していることは、産業革命によってアクアリウス要らずの水汲み機が開発され、それに伴って数を減らして行き絶滅したということである。

尚、あまりにも資料が乏しいことから、本種の正体は別個の犬種でなくローマン・モロサスに関連する亜種交雑種であるという説や、イングリッシュ・バンドッグという、バンドッグとは別種のマスティフ系犬種とイングリッシュ・フォックスハウンドを掛け合わせて作られた犬種の近縁種やそれ自体であったとする説なども唱えられている。しかし、真相の程についてはいまだ謎である。

特徴

変わった犬種名により水棲の犬だとか、と犬の合成生物のような姿をしているのではないかと想像してしまいがちであるが、もちろんそのような姿はしていない。モロサスタイプ(マスティフタイプ)の犬種で、筋肉隆々で骨太のがっしりとした体つきをしている。マズルも太く短く、アゴの力は強靭であった。眼光は鋭く、アーモンド形の小さな目を持つ。垂れ耳、太い垂れ尾で皮膚はややたるみがあり、顔にもしわが刻まれている。胸は広く、脚は太い。コートはスムースコートで、毛色については資料が残されていない(制限が無かった可能性もある)。大型犬サイズで、体重は成人男性の倍はあったともいわれている。性格は忠実で防衛本能が強い。力も強く、飼育の際にはしっかりとしたしつけを行う必要もあったとされる。

参考文献

  • 『デズモンド・モリスの犬種事典』デズモンド・モリス著書、福山英也、大木卓訳 誠文堂新光社、2007年

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