リターン・ナフサ
読み方: りたーん なふさ
【英】: return naphsa
【英】: return naphsa
石油化学工場において、製油所から供給されたナフサをエチレン分解炉にかけて分解し、エチレン、プロピレンなどを製造する際、分解・重合によってナフサ状の分解油が副生する。これを分解ガソリンと呼んでいる。また、石油化学工場の BTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)製造用の接触改質装置へ供給するナフサを改質して BTX を抽出すると、後にラフィネートが残る。これら分解ガソリン、ラフィネートなどは石油精製会社と石油化学会社との間でナフサの供給契約を行う際、供給した製油所へ引き取らせることがある。このような引き取りガソリンをリターン・ナフサまたはリターン・ガソリンと呼んでいるが、わが国独特の言葉である。リターン・ナフサのうち分解ガソリンは不飽和炭化水素を多く含むため、そのままではボイラー、加熱炉用の燃料にしかならないが、FCC(fluid catalytic cracking、流動接触分解装置)のフィードと一緒に混合して FCC にかけるか、水素化または白土処理をして自動車ガソリンの混合基材とする場合もある。BTX 製造後のラフィネートはオクタン価の低いものは自家燃料などとして利用するが、オクタン価の高いものはガソリン調合用基材としても用いられる。 |
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