ポンプ採油法
【英】: pumping
人工採油法の一種であり、自噴の停止した採油井に対して、あるいは自噴能力の小さい油井に対して、坑井内にいろいろな採油ポンプを降下して、坑内産出流体を人為的にくみ上げる採油法である。採油ポンプの代表的なものには、サッカー・ロッド・ポンプ(sucker rod pump)、ハイドロリック・ポンプ(hydraulic pump)、サブマーシブル・ポンプ(submersible pump)があるが、各々固有の機構および特性を有するので、その適用にあたっては、対象坑井における油層条件、坑井条件、地域条件および経済的条件を十分考慮し、最適な方式を選定する必要がある。サッカー・ロッド・ポンプ方式は、ロッドの先端にプランジャーを接続してチュービング内に降下し、ロッドを地上設備により上下に動かし、その運動をプランジャーに伝えて採油する方法(図参照)で、その簡便さのゆえに、陸上油田で最も広範に使用されている。サブマーシブル・ポンプ方式は、小型の電動モーター付き多段タービン・ポンプをチュービングの下端に設置して採油する方法で、くみ上げ能力が大きく、地上設備も場所をとらないことから、海上油田での適用例が多い。ハイドロリック・ポンプ方式は、地上より小径パイプを通して送られた高圧動力油で坑底に設置された油圧エンジンを駆動させ、ポンプを運転して採油する方法で、その機構上、深度の大きい油井にも適用可能であり、くみ上げ能力も大きい。![]() |

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