なつしお型潜水艦とは? わかりやすく解説

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なつしお型潜水艦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/29 04:22 UTC 版)

なつしお型潜水艦
基本情報
種別 潜水艦
命名基準 潮の名(○○しお)
運用者  海上自衛隊
建造期間 1961年 - 1963年
就役期間 1963年 - 1980年
前級 はやしお型
次級 おおしお型
要目
基準排水量 790トン
水中排水量 1,000トン
全長 61m
最大幅 6.5m
吃水 4.1m
機関方式 ディーゼル・エレクトリック方式
主機
推進器 スクリュープロペラ×2軸
速力
航続距離 未発表
乗員 40名
兵装 HU-301 533mm魚雷発射管×3門
レーダー ZPS-2 対水上捜索用×1基
ソナー
  • JQO-3 聴音機×1基
  • JQO-4 聴音機×1基
  • JQS-3 探信儀×1基
電子戦
対抗手段
ZLR-1 電波探知機一式
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なつしお型潜水艦 (なつしおがたせんすいかん、英語: NATSUSHIO class submarines)は海上自衛隊が運用していた通常動力型潜水艦。同型艦は2隻、建造費は2隻で35億9,400万円。計画番号はS116。

概要

はやしお型の発展型として設計された。耐圧殻の使用鋼材は、基本的に前型と同じNS30高張力鋼降伏耐力30 kgf/mm2)を素材としているが、フレームのみ、より強度が大きいNS46(降伏耐力46 kgf/mm2)に変更された[1]

主機関も基本的に前型と同様であるが、ネームシップの蓄電池は、編組型ファイバークラッド式鉛蓄電池に変更されていた[2]。また燃料搭載量も拡張された。これらの改設計に伴い、艦の全長は、はやしお型と比して2メートル長くなった[1]

発令所区画は延長され、大型のスキャニング・ソナーであるJQS-3探信儀が発令所下方に昇降式に装備された。保護のため、艦底に袴状引き込み筒が設けられたため、沈座には不便となったが、安定性には問題ないとされた[3]

なお、前型では潜望鏡が1本しかないことが問題視されていたことから、本型では電子潜望鏡を新規開発して搭載することも検討されたが、これは実現しなかった[4]

同型艦

艦番号 艦名 建造 起工 進水 竣工 除籍
SS-523 なつしお 三菱重工業
神戸造船所
1961年
(昭和36年)
12月5日
1962年
(昭和37年)
9月18日
1963年
(昭和38年)
6月29日
1978年
(昭和53年)
3月20日
SS-524 ふゆしお 川崎重工業
神戸工場
1961年
(昭和36年)
12月6日
1962年
(昭和37年)
12月4日
1963年
(昭和38年)
9月17日
1980年
(昭和55年)
6月10日

脚注

  1. ^ a b 幸島博美「船体 (海上自衛隊潜水艦の技術的特徴)」『世界の艦船』第665号、海人社、2006年10月、118-123頁、NAID 40007466930 
  2. ^ 阿部安雄「機関 (海上自衛隊潜水艦の技術的特徴)」『世界の艦船』第665号、海人社、2006年10月、124-129頁、NAID 40007466930 
  3. ^ 「兵装 (海上自衛隊潜水艦の技術的特徴)」『世界の艦船』第665号、海人社、2006年10月、130-133頁、NAID 40007466930 
  4. ^ 「写真特集 海上自衛隊潜水艦の歩み」『世界の艦船』第767号、海人社、2012年10月、21-37頁、NAID 40019418426 

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