ちょう度計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/22 02:22 UTC 版)
ちょう度計(penetrater)とはちょう度試験機において円錐と保持具以外の部分であり、いわゆるちょう度試験機の本体である。土台(支持台)に支持棒が鉛直に立てられている。支持棒に試料台が、その上に円錐保持部がそれぞれ留め具で固定されている。留め具のネジを緩めることで試料台と円錐保持部を支持棒沿いに移動させることができる。円錐保持部には保持具取り付け部、留金具、ダイヤルゲージ、測定用ラックが付いている。 棒状の保持具を取り付け部に挿し込むことで、円錐保持部に取り付けることができる。このとき、保持具は鉛直方向に動くことができる。また、保持具はダイヤルゲージと連動しており、保持具および、保持具に固定された円錐が動くたびにダイヤルゲージの数値は変化する。具体的には、円錐がある位置にあるときにダイヤルゲージの値は0となるよう設定されており、その位置から円錐が下に動くと値は大きくなる。この値は、0から円錐が移動した距離(ミリメートル単位)の10倍である。例えば10.0mmだけ円錐が落下するとダイヤルゲージは100を示す。また、ダイヤルゲージは0.1mm単位で測定できるように設計されている。 ダイヤルゲージの値は保持具の動きから離して0に固定することができる。いわゆる0合わせが可能である。測定の際に0点は、円錐の先端が試料の水平面にちょうど接触するときとする。また、保持具および円錐は留金具でちょう度計に固定することができる。固定を外すと円錐はほとんど摩擦なしに62mm以上落下する。可動の最も下まで円錐が落下しても円錐の先端はグリースの容器(混和器)の底に当たらないように設計されている。 一般にちょう度計には、保持具の傾きを鉛直に維持するための水平調節ネジおよび水準器を支持台に備えている。
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