ただそうなっている、としか言えない
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 23:35 UTC 版)
「なぜ私は私なのか」の記事における「ただそうなっている、としか言えない」の解説
詳細は「ナマの事実」を参照 哲学者永井均は、この問いには、おそらく答えがないだろうとしている。 無限の昔から、世界は〈私〉なしに存続してきた。わずか数十年(長くてせいぜい百年)の例外期間を過ぎて、世界はまた〈私〉なしに存続してゆくであろう。数十億の生きた人間、他の天体にも存在するであろう無数の自己意識的な生き物のうち、〈私〉であるという特殊な、例外的なあり方をした生き物が存在している。その例外的な期間とは何であり、その例外的なあり方とは何であるのか。それは神秘としか言いようがない。それを説明する言葉はありえない。 — 永井均 (1988年)『「私」の同一性と〈私〉の同一性』 おそらくこの問いには答えがない。端的にそうであること──これ以外に答えがないように思えるのだ。 — 永井均 (2002年)「私」『事典 哲学の木』 つまり問いで問われている事実というのは現に成立している事だが、それに対する説明はない、ただそうなっているとしか言えない、これはそういう事実(ナマの事実)であろう、とする。
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