たたら製鉄との関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 04:56 UTC 版)
「ヒメタタライスズヒメ」の記事における「たたら製鉄との関連」の解説
ヒメタタライスズヒメ(ヒメタタライスケヨリヒメ)の名前のうち「タタラ」の部分を、たたら製鉄と結びつけて解釈し、古代日本における製鉄を示すものとする説がある。 小路田泰直(奈良女子大学)によれば、タタラはたたら炉のことであり、「ホト」は陰部を指すとともに火床のことでもある。すなわち、神武天皇がヒメタタライスズヒメ(=ヒメタタライスケヨリヒメ=ホトタタライススキヒメ)を妻に迎えたというのは、王家が製鉄産業を牛耳ったことを示すものと解釈される。吉野裕(日本文学協会)は、「ホトタタライスケヨリヒメ」という名は溶鉱の神・溶鉱炉に仕える巫女を指すとしている。 本居宣長をはじめとする近世の国学者らは、ヒメタタライスズヒメ(ヒメタタライスケヨリヒメ)の「タタラ」をふいごの意味とは解釈しなかった。彼らの考えによれば、「タタラ」という語は鍛冶師が使う俗語であり、高貴な皇妃の名に用いるような語としてふさわしくないものとして製鉄との結びつきを退けられるという。「タタラ」は「立つ」の派生形とみて、「(陰部に矢を当てられ驚いて)立ち上がった」や「(陰部に)矢を立てられた」の意とする解釈もある。
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