その後・不朽体
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大主教聖ニコラオスは神からの特別な恩寵により多くの奇蹟を行った。彼は言行に感化力が富んでいたにとどまらず、容貌も神の恩寵に満たされて、信者の信仰を固めるものとなった。 聖ニコラオスは老いた後、安らかに永眠し、その遺体はミラの堂に葬られた。聖ニコラオスの不朽体からは芳膏が湧き出て、多くの信者がこれにより病を癒された。聖ニコラオスの行いと奇蹟の評判は死後直ちに広まり、聖ニコラオスを記念する聖堂が建てられ、記念祭を行う者が多く出た。 東ローマ帝国領であったミラは11世紀後半にセルジューク朝に征服された。その混乱のさなか、南イタリアのバリから来ていた船乗りたちが聖堂から不朽体をバリへと持ち去ってしまった。不朽体は1087年5月9日にバリのサン・ニコラ教会に安置され、以後巡礼地となっている。5月9日は正教会で「ミラ・リキヤの奇跡者聖ニコライの不朽体移動日」という記念日となっている。
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