蒸留試験
【英】: distillation test
一定の条件下で試料を加熱、蒸留(分留)して、留出温度、蒸留範囲などの性状(蒸留性状)を調べることをいい、この試験は試料の組成、着火性、エンジン始動温度、乾燥性などを知る目安となる。蒸留方法には、真沸点蒸留法と簡易蒸留法がある。真沸点蒸留法は精密蒸留を行う方法で、ポドビニルヤック式蒸留装置を始め各種の装置が考案されている。簡易蒸留法は、品質管理や取引のために用いるもので、日本工業規格(JIS)の K2601(原油試験方法)およびK2254(燃料油蒸留試験方法)に試験方法が規定されている。枝付きフラスコに一定量の試料を採り、これをガスまたは電気で下方より加熱して、発生した蒸気を凝縮器で液体に戻して、目盛り円筒に受ける。凝縮管の下端から留出液の最初の 1 滴が落下したときの温度を初留点、フラスコの最底部が乾いたときの温度を乾点、蒸留試験中に得られた最高温度を終点と呼ぶ。留出液が容量で 5 %、10 %、…になったときの温度を 5 %留出温度(5 %点)、10 %留出温度(10 %点)、…という。また、留出温度と留出量(容量%)との関係をグラフにしたときに得られる曲線が、蒸留曲線(TBP カーブ)である。 |

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