あまのさかほこ 【天の逆鉾】
天(あめ)の逆鉾(さかほこ)
- 伊弉諾尊は天の逆鉾なり、伊弉冊尊は滄海原(あをうなはら)なり。鉾を降して海をかき探る、鉾の滴りを阿浮曇と号す父の精なりなど云へる神道俗学者の古説に拠りて、男陰を「天の逆鉾」又は単に「逆鉾」と称し、尚逆鉾の一名に拠りて「天(あめ)の瓊矛(ぬぼこ)」とも呼べり。阿国歌舞妓の両儀舞の歌に曰く「生れ来し天の逆鉾滴りて人の命は露となりけり」、「海原(うなばら)や鉾の滴りなかりせば此迷ひある身とは生れじ」。又川柳に曰く「逆鉾の滴りおぎやアおぎやアなり」、『燭夜文庫』陰嚢箴の文中に曰く「山谷の間に隠居す、前に神国伝来天の逆鉾を安置し、後に弘法大師の掘抜井戸をたくばへたり」。
- 天の逆鉾、男陰の隠語。単に逆鉾ともいふ。又天の瓊矛(ぬぼこ)ともいふ。神代諾冊二尊の故事に出づ。「燭夜文庫」陰嚢箴の中に「山谷の間に隠居す、前に神国伝来の天の逆鉾を安置し、後に弘法大師の堀抜井戸をたくはへたり」とあり。狂歌「夜神楽に天の逆鉾ふり立てて、うづめの岩戸ねらふ広前」。阿国歌舞伎の両儀舞の歌に「生れ来し天の逆鉾滴りて人の命は露となりけり」同「海原や鉾の滴りなかりせば此の迷ひある身とは生れじ」とあり。「逆鉾の滴りおぎやアおぎやアなり」「逆鉾でおのころ島の種おろし」「逆鉾の先へ日本が寄る如し」「逆鉾がまたあし原を探りに来」。
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