『春秋』経文と『左伝』の配置
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「春秋経伝集解」の記事における「『春秋』経文と『左伝』の配置」の解説
従来、『春秋』経文と『左伝』はそれぞれ別の単行本として存在していた。しかし本書では、「経伝集解」の名が示す通り、『春秋』の経文と『左伝』の伝文を一年ごとに分け、年次ごとにまとめて掲示されている(「経伝相付」型)。つまり、以下のような形式である。 隠公元年の『春秋』経文 隠公元年の『左伝』 隠公2年の『春秋』経文 隠公2年の『左伝』(以下同様) 服虔注の段階では、『春秋』経文は『左伝』に対する服虔注の中に引用されて示される形式を取っており、経・伝が年次ごとに対応して示されているわけではなかった。これに比べて、杜預の「経伝相付」型では、経文の通読が容易になるとともに、経と伝を対応して示すことで『左伝』によって経文を読解する立場がより鮮明にされた。こうした「経伝相付」型のテキストは、もともと魏の王弼が『易経』の経・伝において試みており、これを発展させて確立したのが『春秋経伝集解』であった。現行本の『左伝』は「経伝相付」型の形式を取っているが、これは杜預がこの形式を採用して以来のものである。
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