「軽便線」の登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 02:11 UTC 版)
そんな折、1910年に施行されたのが軽便鉄道法であった。この法律は鉄道国有法の施行によって多くの大私鉄が買収されたことにより、著しく弱体化した民営鉄道の活性化をはかるため、規定の厳しい私設鉄道法を極度に簡素化して開業の門戸を開く目的で制定されたもので、本来は国有鉄道には関係のない法律であった。 しかし政府はこの法律に、地方路線建設不能状態の打開を求めた。法の適用範囲を国有鉄道に拡大し、「地方路線で高規格でなくともよく、なおかつその地方に民間の起業者がない場合や将来的に成長の見込みがある路線の場合」に限り、鉄道敷設法に規定がない路線でも国有鉄道線として建設してよいとした。建設の手続も大幅に簡略化され、ぎょうぎょうしく法律を改正せずとも、帝国議会で予算承認を得るだけで建設が出来るようになった。これらの路線が「軽便線」であり、これによって開通した路線は「○○軽便線」と呼ばれるようになった。
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