「白い象」はなぜ厄介か?
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 02:31 UTC 版)
「白象 (動物)」の記事における「「白い象」はなぜ厄介か?」の解説
英語における「白い象(white elephant)」というのは、「(維持費のかかる)わずらわしい物、無用の長物」を意味する。これは、一種の昔話に由来する。 タイの王は昔、自分の嫌いな家臣に白い象を贈った。贈られたほうは、白い象など珍しいもので、しかも王から贈られたものだからまさか捨ててしまうわけにもいかない。すなわち、森の中に逃がしたり、あるいは殺したりは絶対にできない。ところが象だから大食らいであるため莫大な金がかかり、しかも物を踏みつぶすので、家の中が目茶苦茶になるが、それでも捨てることもできず、その家臣はほとほと困ってしまう…というものである。 この white elephant が原子力発電所にも使われることがある。欧州緑の党・欧州自由連盟(The Greens–European Free Alliance)がウェブ上で発表している Nuclear power will not save our climate: 40 facts and arguments (2007年) によると、フィリピンでは海外から莫大な借金をして原子力発電所(Bataan plant)を建設しておきながら、この20年間いまだ稼働していない状態であるという。そして、このような原子力発電所は、発展途上国にとって white elephant になりこそすれ、経済発展のための起爆剤にはならない、としている。
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