「我楽多文庫披露」に関して
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「我楽多文庫」の記事における「「我楽多文庫披露」に関して」の解説
「檄して曰くはチト大業…」で始まる『我楽多文庫』第1号巻頭言「我楽多文庫披露」は、世に多く出回っている版は引用が間違っている。『新小説』明治36年12月の尾崎紅葉追悼号で丸岡九華が現物から転記したものが初出として世に出回っているが、この時、丸岡九華が語句の写しを何箇所も間違えていた。しかし創刊号は肉筆本のため第三者の閲覧が困難であり、長いあいだ誰も確認しなかった。本間久雄の指摘によれば、「罪障のひとつぞかし」は正しくは「快楽の一部ぞかし」、「家を持たねば傾城が涙の雨漏る処なく、無一文では寝酒も飲めず」は正しくは「家を持たねば傾城が涙の雨の漏り所。無一銭では寝酒も飲めず」、「快楽の一派」は正しくは「快楽と一派」であり、他にも三、四ヶ所の間違いがあるという。本間は『明治文学史』上巻(東京堂、1935)の「硯友社の活動」に現物からの複写を掲載し、可能な限り正確な転記を行っている。
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