PlayStation Portable go PlayStation Portable goの概要

PlayStation Portable go

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/02 14:40 UTC 版)

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PlayStation Portable go
プレイステーション・ポータブル ゴー
メーカー ソニー・コンピュータエンタテインメント (SCE)
種別 携帯型ゲーム機
世代 第6世代
発売日 2009年10月1日
2009年11月1日
CPU MIPS 最大333MHz[1]
対応メディア なし
対応ストレージ 16GB 内蔵フラッシュメモリ
メモリースティック マイクロ(M2)
コントローラ入力 SIXAXIS
DUALSHOCK 3
DUALSHOCK 4(いずれもオプションとして)
外部接続 IEEE 802.11bWi-Fi WPA対応)
USB 2.0
Bluetooth 2.0 + EDR[1]
オンラインサービス PlayStation Network
売上台数 約14万台[要出典]
互換ハードウェア PlayStation Portable
(UMDソフトを除く)
次世代ハードウェア PlayStation Vita
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PlayStation Portable (PSP) からUMDドライブを省いた機種であり、次世代機ではなくPSPの姉妹機にあたる。記録媒体メモリースティック マイクロ (M2)と本体内蔵のフラッシュメモリのみ、利用できるソフトウェアはダウンロード販売経由に限定されている。

歴史

ハードウェア

『様々なコンテンツをより手軽に持ち出せる』ことに着眼し、開発された。大半の機能は従来のPSPと変化はないが、以下の点に変更が加えられている。

薄型・軽量化
ユニバーサル・メディア・ディスク (UMD) ドライブを廃止し、本体の大幅な薄型・小型化が図られた(デザインは従来のPSPと異なり矢野賢が担当)。液晶ディスプレイは解像度を480×272に据え置きのまま従来の4.3から3.8型になった。本体の大きさも初代PSPと比較して50%小さく、40%の軽量化が図られた[6]
16ギガバイトのフラッシュメモリを搭載
ディスク交換をせずに多くのコンテンツを楽しむことができるようになった。また、インターネットを通じてゲームソフトの購入やダウンロード・ゲームのプレイが全て一台で行えるようになった。
UMDドライブが廃止されたことで、ゲームを含む全てのコンテンツはインターネット上にあるPlayStation Storeを通じてダウンロードをして購入することになる。購入にはPSP go本体からに加えて、従来型のPSP-1000/2000/3000と同様にPlayStation 3(PS3)やコンテンツ管理ソフトウェアである『Media Go』が導入されたパソコンでも行える。
なお、2016年3月31日でPlayStation Portable向けPlayStation Storeのサービスが終了したため、以降は新たなソフトウェアを直接購入することは不可能となる(過去に購入したコンテンツの再ダウンロードや、PCやPS3等でダウンロードしたPSP用コンテンツをUSB経由で転送することは可能)[7]
Bluetooth規格や携帯電話接続に対応
Bluetooth規格にも対応し、Bluetooth規格に対応したヘッドホンを利用することでワイヤレスでPSP goに保存した音楽や音声を楽しむことができる[8]。対応プロファイルはA2DP、HSP、AVRCP、DUN。
また、PS3のコントローラーを利用してゲームなどの操作を行うことができる。ただしPSP専用ゲームでは、PSPに対応したボタンでしか機能せずLRボタンやアナログレバーはPSPに一つずつしかないため、たとえPS3のコントローラーでも完全に割り振りすることはできない。ゲームアーカイブスで使う場合は、LR2や右アナログレバーなどが有効になり、初代PlayStation同様の機能を持たせることができる。
バージョン6.10にて、ゲームアーカイブスでPS3のコントローラーの振動機能が使えるようになり、PSP go本体のコントローラーとPS3のコントローラーを1P2Pなどへ割り当てることが可能。従来のPSPでは一人用だったがこれにより2P対戦などが可能になった。
また、同じく今回から携帯電話と接続してのインターネット接続ができるようになった[9]
ソフトウェア
PSP goのみ、ゲームスリープ機能によるゲーム一時停止中にXMBの操作が可能になった。なお、ゲームスリープ機能を使うことによりゲームを中断させたまま、他のゲームをすることが可能である。この機能はプレイ中の状態をそのまま中断静止させるものであり、従来機のようにUMDなどのゲームをセーブポイントまで立ち上がらせて「起動させる」より手軽に遊び直すことができる。また、バッテリー残量がなくなった場合、自動的にこの状態へセーブされる。
従来機にあった「バッテリー情報」(0%から100%までの表示)がなく、上の目盛りが三つのバッテリーマークでしか残量を確認することができない。これはPS3以降のDUALSHOCK 3のようなコントローラーと同じ仕様である。
システムアップデート
従来機と同じく本体ソフトウェアをインターネットを利用してアップデートが出来る。しかし、従来機とは別のアップデータとして提供されるため、従来機用のアップデータでアップデートすることが出来ない。
互換性
PlayStation Networkのアカウントは、PSP・PS3とともに共通している。
USB端子が充電と兼用である専用のマルチユース端子となり、既存のPSPのようにA-miniBタイプの汎用USBケーブルでの外部機器との接続は不可能となっている。さらにこの端子は映像出力も同時に行う仕様であるため、PS Vitaの1000型の端子とも異なり、PSP go用映像出力ケーブルの価格をプレミア化させた。
対応メモリースティックには、従来のPSPで利用されてきた「メモリースティック Duo」よりさらに小型の「メモリースティック・マイクロ(M2)」が採用されている。
UMDドライブが廃止されたことで、既存のUMDを用いたPSP用のゲームや映像ソフトが利用できなくなった。そのため、UMDのゲームを本体改造で遊ぶ場合でも、PSP1000/2000/3000をUMD吸出しのために所持する必要がある。UMDのみでダウンロード販売がされていないソフトもあるため、全てのPSP用ソフトがPSP goでプレイできるわけではない。
当初は手元にあるUMDソフトをPSP goでも遊べるようにするプログラムを導入するとしていたが、不正コピーに利用される恐れがあることと「ソフトの著作権上の問題を解決できない」という理由から対応が見送られた[10]。しかし、PSPの次世代型携帯ゲーム機のPlayStation Vitaの発売に伴い2011年12月6日に開始されたUMD Passportによって、手持ちのUMDのIDをPSNアカウントに登録するとダウンロード版を割引価格で買えるようになったため、PSP goでもその恩恵が得られるようになった(2016年3月31日で終了)。なお、UMDのID登録にはUMDドライブを搭載した従来型のPSP-1000/2000/3000が必要である。

補足

  1. ^ 現社名はソニー・インタラクティブエンタテインメント(略: SIE)。

出典

  1. ^ a b c PSP「プレイステーション・ポータブル」go(PSP-N1000)商品概要”. 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2009年11月1日閲覧。
  2. ^ ソニー、「PSP go」発表 2万6800円で11月発売”. ITmedia NEWS. アイティメディア (2009年6月3日). 2024年4月2日閲覧。
  3. ^ 「PSP go」欧米で発売 テザリングも可能に”. ITmedia NEWS. アイティメディア (2009年10月2日). 2024年4月2日閲覧。
  4. ^ 「PSP go」、1万6800円に 発売1年で1万円値下げ”. ITmedia NEWS. アイティメディア (2010年10月25日). 2024年4月2日閲覧。
  5. ^ わずか1年半――「PSP go」出荷完了を正式に発表”. ねとらぼ. アイティメディア (2011年4月20日). 2024年4月2日閲覧。
  6. ^ 臼田勤哉. “SCE、UMDを省き小型化した「PSP go」を発表”. AV Watch (Impress Watch). https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/212230.html 2009年11月1日閲覧。 
  7. ^ PSP®「プレイステーション・ポータブル」向けPlayStation®Storeにおける各種コンテンツの販売終了、およびUMD®Passportサービス終了のお知らせ(2015年11月27日)
  8. ^ PSP「プレイステーション・ポータブル」go PSPの新ラインアップとして、日米欧アジアにて2009年秋発売
  9. ^ システムソフトウェア バージョン6.10 | Bluetoothの対応プロファイルに「DUN」を追加
  10. ^ 山崎 健太郎. “SCE、「PSP go」でのUMDソフト対応を見送り - 権利処理等が問題。キャンペーンやPSN充実で対応”. AV Watch (Impress Watch). https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/319675.html 2009年11月11日閲覧。 
    河村 成浩. “PSP go:UMDソフトの対応見送りへ 著作権問題が解決できず”. まんたんウェブ (毎日新聞社). http://mainichi.jp/enta/mantan/news/20091002mog00m200034000c.html 2009年11月2日閲覧。 
  11. ^ PSP®「プレイステーション・ポータブル」go 新価格 希望小売価格16,800円(税込)2010年10月26日(火)より発売 プレイステーション®オフィシャルサイトより。
  12. ^ コンバーターケーブルアダプター (PSP-N1000専用) プレイステーション® オフィシャルサイト
  13. ^ AllAbout ゲーム業界ニュース 欲しい人がいなければ売れない、ということ など。
  14. ^ 一部機種のアフターサービス受付終了のお知らせ - ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア公式サイト(SIEJAからの重要なお知らせ)


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