集安市 地理

集安市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/29 20:25 UTC 版)

地理

集安市は吉林省南東部、長白山南麓に位置する。東南は鴨緑江を隔てて北朝鮮と、北は通化県通化市及び白山市と、南西は遼寧省寛甸県及び桓仁県と接す。対朝鮮三大辺境口岸の一つで、対岸は満浦市。1937年に建設された集安鴨緑江国境鉄道大橋が架かっている。

森林が全市総面積の三分の二を占め、朝鮮人参ニホンジカ等の多彩な動植物を特産とする。年平均気温6°C、降水量900mm。中朝国境をなす川の鴨緑江がここを流れ、中朝共有の雲峰と水豊の二つの大型水力発電所が建設されている。

歴史

前漢武帝により玄菟郡の管轄とされた。3年には高句麗は都城を五女山城から集安市内の国内城へ遷都、209年には更に付近の丸都山城へ遷都し、427年平壌に遷都するまでの424年間高句麗の都城が設置され、当時の遺跡が現在でも多く残されている。

高句麗が滅亡すると唐朝は哥勿州都督府を設置、その後は渤海の統治を受けた。清代になると長白山は「龍脈」とされ禁封地とされ、集安地区への立ち入りが制限された。清末になると次第に開発が進められ1902年光緒28年)に輯安県が設置され、1965年集安県と改名、1988年には県級市に昇格し集安市と改称されて現在に至る。

その豊富な歴史遺産により1994年国家歴史文化名城に指定されている。

行政区画

4街道、9鎮、1郷、1民族郷を管轄:

  • 街道弁事処:団結街道、黎明街道、通勝街道、城東街道
  • :青石鎮、楡林鎮、花甸鎮、頭道鎮、清河鎮、台上鎮、財源鎮、大路鎮、太王鎮
  • :麻綫郷
  • 民族郷:涼水朝鮮族郷
中国地名の変遷
建置 1902年
使用状況 集安市
輯安県
中華民国輯安県
満洲国輯安県
国共内戦期間輯安県
現代輯安県
集安県(1965年)
集安市(1988年)

文化と観光

五盔墳
四盔墳
三室墓
馬槽墓
  • 山城下貴族墓地
  • 麻線墓区
麻線一合墓
西大墓
千秋墓
  • 下解放墓区
環紋墓
冉牟墓
2004年遼寧省桓仁満族自治県五女山城と共に「高句麗前期の都城と古墳」として世界遺産へ加えられた。
洞溝古墓群
高句麗王族と貴族の陵墓である。階段ピラミッド状の将軍墳がその代表である。また直ぐ北側には将軍墳1号陪墳がある。
丸都山城
市区北側の丸都山の上に位置し、高句麗の戦時首都として、平城としての国内城の相補関係を構成していた。
国内城
国内城は集安市区部に相当し、西面・北面及び四隅の城壁の保存状態が良好である。
広開土王碑
  • 筏登島 - 集安市の鴨緑江に面したモーターボート乗り場から船に乗って、北朝鮮領の同島を間近で見られる。



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