終末のイゼッタ 用語

終末のイゼッタ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/22 14:33 UTC 版)

用語

国家

エイルシュタット公国
本作の主な舞台となるアルプス山脈に接した小国。現実世界ではオーストリア西部やリヒテンシュタインがここに位置する。
首都はランツブルック。北西には要衝のケネンベルク、北東にベアル峠、東にゼルン回廊がある。主な産業は精密機械工業。公用語は不明だが、国旗に描かれた国章には「Ich bin tapfer und bin fromm」(ドイツ語で「我、勇敢にて敬虔也」)の文字が入っており、第3話にて兵士達が唱和した国歌もドイツ語である。国内には国の危機を救う「白き魔女」の伝説が伝わっている。
軍の装備はテルミドール共和国製が中心である。軍服はフランス軍が第一次大戦中期に導入した上下がホリゾンブルーの物に近いが、ヘルメットのみ薄茶色になっている。
ゲルマニア帝国
本作の敵となる中欧の軍事大国。位置や国情などは現実世界のナチス・ドイツに相当する。作中では「ゲール」と呼ばれることが多い。首都は(現実世界のナチスドイツで計画されていた世界首都ゲルマニアをモチーフに創作された)ノイエベルリン。現実世界と違い、皇帝を擁した帝政を敷いている。強大な軍事力を保有し、欧州の覇権を握らんと周辺諸国への侵略を開始した。緒戦では航空戦力と機甲戦力を連携させた電撃戦で、ゾフィーの覚醒が完了してからは魔女の力をも利用して周辺諸国を圧倒するが、最終話で魔女ゾフィーを失い、アトランタとヴォルガの参戦によって東西両面からの二正面作戦を受け敗北する。エイルシュタットへの侵攻の目的は同盟国ロムルスとの回廊を確保し、地中海やアフリカに送る人員や物資の移動を円滑にするためであったが、イゼッタの存在が明らかになって以降、皇帝はイゼッタの捕縛の方に関心を向けるようになっていた。
ブリタニア王国
現実世界のイギリス。首都はロンデニオン。テルミドールと共にゲルマニアに宣戦布告するが、緒戦で敗北し第1話時点で既に大陸からは撤退している。国内でゲルマニアに占領された国々の亡命政府を庇護しつつ海空軍で対抗していたが、アトランタの参戦までは大陸への再出兵には踏み切れなかった。第10話ではゾフィーとバスラーに率いられたゲルマニアの航空部隊による大規模な侵攻を受け、首都への攻撃を許してしまっている。
テルミドール共和国
現実世界のフランス。ブリタニアと共にゲルマニアに宣戦布告するが、第1話時点で既にゲルマニアに降伏している[注 5]。最終話での同盟諸国の反攻作戦により奪還された。
ベネルクス三国
ゲルマニアに占領されていたが、同盟諸国の反攻作戦により最終話でテルミドールとともに解放された。
ヴェストリア
現実世界のスイス。首都はアルブリンゲン。現実世界と同様に中立国となっているが、国内でゲルマニアの兵士や工作員が半ば公然と活動しており、政治的にはかなり苦境に立たされている。後にゲルマニア主催の秘密会談が開催される。
ロムルス連邦
現実世界のイタリア。現実世界と同様にゲルマニア(ナチス・ドイツ)と同盟関係にある。作中では名前のみの登場で関係者は一切出てこない。
リヴォニア
現実世界のポーランド。1939年に突如ゲルマニアの侵攻を受ける。これを契機にブリタニアとテルミドールがゲルマニアに宣戦布告、欧州全域を巻き込む大戦に発展する。国内ではゲルマニアが強制収容所を設置している。
アトランタ合衆国
現実世界のアメリカ合衆国大統領は欧州への出兵に前向きだったが、議会や国民が消極的であったため出兵できずにいた。イゼッタの登場で一時は欧州出兵に国論が沸くも、その後ゾフィーの存在が確認され、その強大な力を見せつけられたことで国論が分裂。第12話で魔女の脅威が消えた後、遂にゲルマニアに対し参戦する。
ルイジアナ
同盟諸国の一国。現実世界のモデルは不明。
ノルド王国
現実世界のノルウェー。作中では既にゲルマニアに降伏しており、第7話では「旧ノルド王国」と表記されている。作中登場するソグネフィヨルドは実在の地名。
ヴォルガ連邦
現実世界のソビエト連邦。ゲルマニアと不可侵条約を結んでいるが、皇帝からは全く信用されていない。最終話で不可侵条約を破りゲルマニアに対し参戦する。

その他の用語

白き魔女
エイルシュタット公国内に伝わる伝説。エイルシュタットが存亡の危機に陥った際に現れ、民を率いて国を救うと言われている。だが、イゼッタの祖母は「裏切りの魔女」と呼び、イゼッタに彼女のようにはなるなと忠告している。話の結末はエイルシュタットの王子と白き魔女が結ばれるという幸せな内容だが、ゲルマニアには王子が亡くなり、白き魔女自身も悲劇的な最期を迎えたもう一つの結末が伝わっている。その真実は、王子亡き後に妃から疎まれ、家臣団の裏切りにも遭った白き魔女が、ついには異端審問官へと売り渡されて処刑されたというもの。しかし、最終話でゾフィーが語ったさらなる真実は、裏切ったのは妃ではなく、白き魔女の存在によってエイルシュタットが異端の国と認定される事態を防ぐため、国を守るために彼女を売り渡せと妃に告げた王子本人であった。王子なりに苦悩した末の結論であり、後に妃自身が恩人を裏切った良心の呵責から書いた贖罪の文面が発見されたが、これが原因で白き魔女のゾフィーはエイルシュタットを激しく憎悪することとなった。
魔石
リッケルトとローレンツがエイルシュタット旧王城地下の秘密部屋で発見した赤石。中央で半分に割れている。後にレイラインの地図情報と共にゲルマニアに渡り、現在はゾフィーが所持する。その正体は、最初の魔女が持っていた力の石である「魔石」で、過去に白き魔女が勝手に持ち出したもの。周囲のレイラインから魔力を吸い上げ枯渇させることが可能で、強大な力を行使できるものの、その代償として使用者の命を削ることから「禁断の石」とも呼ばれる。割れた残りの半分はジークが所持していた。
エクセニウム
ゾフィーが魔石の力で精製を行った魔力の結晶体。既存の科学では解明できない未知のエネルギーで、新兵器の開発に利用されている。“エクセニウム”とはゲルマニア帝国が命名したもので、作中では「HEXENIUM」と表記されている[注 6]。最終話でのイゼッタの行動により、その全てが蒸発・消滅した。

  1. ^ 実際には眼鏡以外は似ておらず、ジークがヨナスの幻を見た形となっている。また、この新兵の声はヨナス役の遠藤広之が演じている。
  2. ^ 銃身部に先台(フォアエンド)がある他はPTRS1941に酷似しているが、ゲルマニアにより開発されたという設定のため、史実のPTRSとは異なる。
  3. ^ ハセガワとのコラボレーションで発売された模型も『エクセ・モラーヌ(モラーヌソルニエ MS406ES)』となっている。
  4. ^ a b 現実の世界では、この種の「誘導装置付きロケット弾」が“ミサイル(missile)”の名で呼ばれるようになったのは第二次世界大戦後のアメリカ空軍発足後のことであるが、作中ではゲルマニアにより既に“ミサイル”と呼称されている。
  5. ^ 第1話の列車の乗客が読んでいる新聞に記載されている。
  6. ^ “Hexe”とはドイツ語で「魔女」を意味する。





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