水間鉄道水間線 水間鉄道新線計画

水間鉄道水間線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/13 07:41 UTC 版)

水間鉄道新線計画

清児駅から分岐して大阪府泉佐野市南部の犬鳴山を経て和歌山県那賀郡粉河町(現在の紀の川市)まで延長する計画があった。1927年、当時は水間駅の少し手前から粉河まで、犬鳴電気鉄道と粉河電気鉄道によって申請されたが粉河電気鉄道は却下[16]。犬鳴電気鉄道は1928年1月21日に免許されたが期限内に工事施行の認可申請がされず1930年10月24日に免許が失効した[17]。その後、水間鉄道が1950年12月23日に水間 - 粉河間の鉄道敷設免許を取得。資金調達のため1953年に紀泉鉄道という別会社を設立し、同年に起点を清児駅に変更して1955年6月16日に着工したものの、紀泉熊取駅の少し手前まで工事が進んだところで、資金不足で工事は中止された。1959年3月9日に水間鉄道は紀泉鉄道を吸収合併し、維持していた免許も1967年1月18日に山越えとなる犬鳴 - 粉河間が当面開通の見込みが無いとの理由で当時の運輸省より免許返納を勧められたため起業を廃止。残る清児 - 犬鳴間も何度か第三セクター方式で再起が試みられたが、資金調達の目処がつかなかった。1996年にこの区間の建設も断念し、こちらも起業廃止届を申請し、同年9月11日付で認可され計画は立ち消えとなった。

2006年時点で、清児駅付近の住宅地内に残っていた用地は宅地化され、清児から熊取町七山付近までに痕跡が一部残るのみで、熊取ニュータウンの中央部に都市計画道路と一緒に確保されていた用地は道路用地を除きほとんど宅地化された(熊取ニュータウン内にある、敷地への立入りを禁ずる看板には水間鉄道のほかに道路管理者の名前も見える)。

計画されていた駅[18]
清児駅 - 病院前駅 - 七山駅 - 紀泉熊取駅 - 朝代駅 - 土丸駅 - 大木駅 - 犬鳴不動駅 - 神通駅 - 紀泉池田駅 - 紀泉長田駅 - 紀泉粉河駅

  1. ^ a b c d e f g h i j k l 【転換力】水間鉄道(大阪府貝塚市)マツケン動画で全国"発進" 斬新企画次々、ファン拡大へ『読売新聞』朝刊2022年6月2日(地域面)
  2. ^ a b 寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』(ネコ・パブリッシング)
  3. ^ 貝塚駅 駅と周辺情報 ほか南海電鉄(2022年6月4日閲覧)
  4. ^ a b いよいよ水間鉄道にPiTaPaが導入されます』(プレスリリース)水間鉄道、2009年5月14日。 オリジナルの2021年1月24日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210624115826/https://www.suitetsu.com/info/pitapa/img/20090514pitapa.pdf 
  5. ^ 「近畿ローカル鉄道まつり2022in貝塚」”. 水間鉄道株式会社. 2022年11月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月1日閲覧。
  6. ^ a b 水間観音 初詣対応 年末年始の運行(電車)について”. 水間鉄道株式会社. 2022年12月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月1日閲覧。
  7. ^ 水間観音 初詣対応 年末年始の運行(電車)について”. 水間鉄道. 2021年12月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月21日閲覧。
  8. ^ 水間鉄道50年の歩み. 水間鉄道株式会社. (1973年4月17日) 
  9. ^ a b 新生水鉄のあゆみ. 水間鉄道株式会社. (1993年4月17日) 
  10. ^ 「鉄道免許状下付」『官報』1923年8月10日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  11. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1926年1月7日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  12. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1926年2月15日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  13. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1934年2月5日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  14. ^ “水間鉄道助役らを書類送検、踏切事故で安全対策怠った疑い 大阪府警”. 産経新聞. (2015年12月17日). オリジナルの2016年3月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160304091625/http://www.sankei.com/west/news/151217/wst1512170074-n1.html 2023年4月4日閲覧。 
  15. ^ 令和2年11月30日ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)水間鉄道、2020年11月3日http://www.suitetsu.com/event/20201102-1.pdf2020年11月3日閲覧 
  16. ^ 私設鉄道認可九線却下九線」『大阪時事新報』、1927年9月23日。2018年3月15日閲覧。
  17. ^ 鉄道免許失効」『官報』第1147号、大蔵省印刷局、1930年10月24日、NDLJP:2957614 
  18. ^ 草町義和「幻の鉄路をたどる(6) 水間鉄道粉河延長線(紀泉鉄道)」『鉄道ジャーナル』2015年4月号124~131頁


「水間鉄道水間線」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「水間鉄道水間線」の関連用語

水間鉄道水間線のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



水間鉄道水間線のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの水間鉄道水間線 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS