檀家制度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/02 23:44 UTC 版)
離檀料
近年、墓所の引越しなど改葬に伴う離檀に関し、寺側から檀家が数百万円~1000万円以上もの高額な「離檀料」を請求される例が増えている。寺側の言い分は、遺族が墓参りに来ないときでも、寺は毎日のように供養したり、年忌法要、月命日にも読経を上げるなどを寺が自主的に行っているというものである。離檀料は、契約書に謳っていない限り法的請求根拠はないが、改葬の手続きにおいて「改葬許可申請書」に引っ越し元の墓の管理者(宗教法人)の署名・捺印が必要になるために、寺側が強気に出るケースが見られる[16][17]。
ただし、改葬許可書への署名捺印を拒まれた場合、それに代わる書類の提出で改葬の許可申請は可能となっており、必ずしも寺側の署名捺印は必要ではない。また、離檀料についても寺側は「正式には取れない」ことを知っているため、拒否しても問題はない。
脚注
参考文献
- 国史大辞典 (1983), 『国史大辞典』, 吉川弘文館
- 小野泰博 (1985), 『日本宗教事典』, 弘文堂, ISBN 4-335-16007-0
- 第三部仏教
- NHKデータ情報部編 (1991), 『ヴィジュアル百科 江戸事情 第一巻生活編』, 雄山閣出版, ISBN 978-4639010661
- 高埜利彦 (2014), 『近世の朝廷と宗教』, 吉川弘文館, ISBN 978-4-642-03461-6
関連項目
注釈
出典
- ^ a b c d 国史大辞典 1983, 「檀家制度」.
- ^ a b c d e 日本宗教事典 1985, pp. 239–243, 藤井正雄「1:総論-日本の仏教」.
- ^ a b c 日本宗教事典 1985, pp. 262–263, 門馬幸夫「2:寺院の機能-禅系」§社会的機能.
- ^ 日本宗教事典 1985, pp. 243–244, 藤井正雄「1:総論-日本の仏教」§寺と檀家制度.
- ^ 「墓じまい」トラブル 回避するには/実家近くの住職「改葬は認めない」説得続け離檀料など計100万円/親戚に相談 寺には普段から説明を:帰省・管理が困難 都市部に移す人増加か『朝日新聞』朝刊2023年4月27日くらし面(2023年5月3日閲覧)
- ^ a b 国史大辞典 1983, 「宗門改」.
- ^ 日本宗教事典 1985, pp. 549–554, 第7部 キリスト教「2:受容の諸相-キリシタンの流行と禁制」青山玄.
- ^ 高埜利彦 2014, p. 396, 「檀家制度」.
- ^ 日本宗教事典 1985, pp. 686–263, 第八部 民俗宗教「村と仏教」§寺檀制度 坂本要.
- ^ a b c d 日本宗教事典 1985, p. 244, 藤井正雄「2:寺院の機能-総説」§回向寺と祈祷寺.
- ^ 日本宗教事典 1985, pp. 263–264, 門馬幸夫「2:寺院の機能-禅系」§祖先崇拝.
- ^ 日本宗教事典 1985, p. 357, 第三部 仏教 用語篇「廻向」].
- ^ 日本宗教事典 1985, pp. 245–246, 藤井正雄「2:寺院の機能-総説」§現代的意味を問われる寺院の機能.
- ^ a b 日本宗教事典 1985, pp. 242–243, 藤井正雄「1:総論-日本の仏教」§祖先崇拝としての日本仏教.
- ^ 野田知佑『南へ』(文春文庫)「鹿児島のヘンリー・ミラー」p.102
- ^ お墓の引っ越し 高額な「離檀料」トラブルも[リンク切れ]産経ニュース(2014年1月28日)
- ^ 島田裕巳公式FaceBook
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