東武9000系電車 運用

東武9000系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/07 15:35 UTC 版)

運用

東上本線の池袋 - 小川町間と、直通運転を行う有楽町線全線及び副都心線全線・東急東横線全線・みなとみらい線全線で運用される。基本的には有楽町線・副都心線・東急東横線・みなとみらい線の直通運用に使用されるが、東上本線の地上運用にも充てられる。なお、試作車の9101Fは量産車とドア位置が異なるため地上線専用運用となっている。

東上本線では、TJライナー川越特急以外の種別に充当される。有楽町線・副都心線では全種別に充当される。東急東横線・みなとみらい線では10両運転が可能な各停以外の種別に充当されている。

2023年3月18日からは東急東横線を介して東急新横浜線相鉄新横浜線に直通し、相鉄本線相鉄いずみ野線への直通運転も開始されたが、本形式は東京メトロの車両同様相鉄へは乗り入れない。

現在東武東上線のツーマン運転区間、直通先の他社線内では、東武東上線内の自社・他社系式、直通先(有楽町線・副都心線・東横線・みなとみらい線)の自社・他社系式を含めて最古参の系式となっている。

2024年2月12日より同年8月末ごろまで、東武東上線、東京メトロ副都心線・有楽町線、東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線で、ラッピング車両「すぐ、そこ。KAWAGOE!トレイン」を運転。9050型10両編成1本を対象に、川越の観光スポットなどのイラストで装飾[17][18]

廃車 

試作車である9101Fが2023年10月16日から翌日17日かけて、森林公園検修区から渡瀬北留置線(北館林荷扱所)に回送され、本系列では初の廃車となった[19]

東武鉄道によると、2024年度設備投資計画において東上線向けの新型車両の設計を施行し、残存する9000系と9050系は将来的に置き換えられる予定[20]

その他

2020年9月17日、9152Fが秩父鉄道経由で羽生まで甲種輸送された後、深夜に南栗橋まで自力回送され、伊勢崎線日光線へ初入線し、曳舟まで乗り入れている。それにあたりサハ9452の台車がPQ輪軸に換装され、9月18日の終電後から試運転が行われ[21]、9月20日の終電後の試運転では、佐野線渡瀬まで入線した[22]

2020年に、本系列の定期検査を担当していた川越工場が、業務を南栗橋車両管区森林公園検修区へ移管したため[23]、同年11月、9108Fが秩父鉄道経由で南栗橋車両管区まで回送され入場している[24]

リニューアル前の2002年9月から、一部編成の車体下部にラッピング広告を貼り付けしていた[25]。そのうち、9151Fは2007年(平成19年)10月から11月まで「東武鉄道創立110周年記念列車」として運用され、車内には東武鉄道の過去から現在までの車両の中吊りポスターが掲出されていた。


注釈

  1. ^ a b 東武では同一系列内の区分に関して「型」の表記を使用しており、本系列においてはそれぞれ9000型・9050型と表記される。
  2. ^ いずれも地下鉄直通用であった当時は本線系統に所属。
  3. ^ 東武全体で見ても1800系以来12年ぶりの新形式。
  4. ^ 2013年3月の種別追加及び種別色変更に伴う方向幕交換時に、東上線普通も種別ありに変更されている。
  5. ^ 日本電装とデンソーは別会社。
  6. ^ ATO装置は東芝としては初めて採用され、同じ副都心線用の50070型と共通品。
  7. ^ 9050系は更新され、東上本線内では50000系列と同一の女性の声(水谷ケイコ)となった。

出典

  1. ^ a b c 交通新聞社『鉄道ダイヤ情報』2006年3月号特集「東武鉄道車両カタログ(通勤車篇)p.27。
  2. ^ a b c d e f g h 交友社「鉄道ファン」1982年2月号新車ガイド「東武東上線に9000系登場」46-47頁記事。
  3. ^ a b c 交友社「鉄道ファン」1993年4月号連載「ある車両技術者の回想10:軽量ステンレス車両開発の苦心談」pp.102 - 103。
  4. ^ a b c 交友社「鉄道ファン」1982年2月号新車ガイド「東武東上線に9000系登場」48-50頁記事。
  5. ^ a b 東洋電機製造『東洋電機技報』第51号(1982年4月)「東武鉄道株式会社納9000形新造通勤車用電機品」pp.2 - 12。
  6. ^ a b c d e f g h i 交友社「鉄道ファン」1982年2月号新車ガイド「東武東上線に9000系登場」50-52頁記事。
  7. ^ a b c d e 鉄道ジャーナル』第21巻第11号、鉄道ジャーナル社、1987年9月、123頁。 
  8. ^ 東洋電機製造『東洋電機技報』第70号(1988年3月)「東武鉄道(株)納9000形車用チョッパ制御装置」pp.16 - 20。
  9. ^ a b 東洋電機製造『東洋電機技報』第71号(1988年7月)「62年総集編」pp.4 - 5。
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 日本鉄道運転協会「運転協会誌」1995年3月号新型車両プロフィールガイド「東武鉄道9050系」記事。
  11. ^ a b c d e f g 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」1995年10月臨時増刊号新車年鑑1995年版「東武鉄道9050系」記事。
  12. ^ 東洋電機製造『東洋電機技報』第92号(1995年7月)「'94総集編」p.5。
  13. ^ a b c 「ホームドア時代」に取り残された車両の運命 ほかの路線で元気に活躍する車両もあるが… - 東洋経済オンライン(2020年11月10日)、2023年5月5日閲覧
  14. ^ 東京メトロニュースリリース 有楽町線にホームドアを設置します - 東京地下鉄株式会社(2010年4月27日)、2023年5月5日閲覧
  15. ^ a b c 鉄道車両の床材料の交換指示について(国土交通省報道発表資料・インターネットアーカイブ)。
  16. ^ a b c 鉄道車両の床材料の改良計画について(国土交通省報道発表資料)。
  17. ^ 2月12日(月)から「すぐ、そこ。KAWAGOE!トレイン」を運行します!”. 東武鉄道. 2024年2月4日閲覧。
  18. ^ 東武 KAWAGOEラッピングトレイン 運転”. 鉄道コム. 2024年2月4日閲覧。
  19. ^ NFT発売記念】東上線9101編成廃車回送 前面展望(森林公園~寄居・羽生~渡瀬北留置)”. 東武鉄道公式YouTubeチャンネル「【公式】東武鉄道チャンネル / TOBU Railway」. 2024年3月9日閲覧。
  20. ^ 東上線に新型車両導入へ 東武、2024年度の鉄道事業設備投資計画を発表”. 鉄道コム (2024年4月30日). 2024年4月30日閲覧。
  21. ^ 東武9050形9152Fが南栗橋へ railf.jp 鉄道ニュース 2020年9月18日
  22. ^ 東武9050形が夜間試運転で渡瀬へ railf.jp 鉄道ニュース 2020年9月21日
  23. ^ 東武インターテック株式会社の公式サイトより
  24. ^ 東武9000系9108編成が南栗橋へ railf.jp 鉄道ニュース 2020年11月14日
  25. ^ 東武線に車体広告電車が登場!(東武鉄道ニュースリリース・インターネットアーカイブ・2002年時点の版)。






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「東武9000系電車」の関連用語

東武9000系電車のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



東武9000系電車のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの東武9000系電車 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS