御崎公園球技場
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施設概要
ラグビーでも使用可能な球技専用スタジアム。当初は全面天然芝であったが、後にサッカーピッチの外側(ラグビー時のインゴールエリア)はロングパイル人工芝に張り替えられている。
スタンドはピッチ四辺に平行に設けられている。メインスタンドが二層式でサイドスタンド・バックススタンドが一層式。2階部分にはメインスタンドとサイドスタンドを結ぶコンコース通路が設けられている(イベントによっては動線計画により一部締め切ることがある)。全席が全て背もたれとカップホルダー付きの座席となっており、座席下部から温風または冷風を送り込む空調システムがついている。また、南サイドスタンドの一部には「床発電システム」が据えつけられている。サポーターが飛び跳ねることで床に設置した発電装置を稼動させ、この時発生した電力は試合終了後、観客誘導用の照明に使われる。
2002 FIFAワールドカップでは両サイドスタンドの上下に鉄パイプで足場を組んだ仮設席を設けて42,000人収容を確保しており、W杯終了後に仮設席を撤去して34,000人収容に縮小している。撤去された仮設席のうち、1,300席分はチュウブYAJINスタジアム(鳥取県米子市、2012年12月開場)の座席として再利用された[14]。一時はヴィッセルのホームゲーム時にメインスタンド上層部(パノラマシート)を利用しなくなり、主催試合開催時は30,132人となっていた。当初は慣例通り北スタンド(メインスタンドから見て左側)がサッカー時のホーム側とされていたが、ヴィッセル神戸・サッカー日本代表・INAC神戸レオネッサは南スタンドをホーム側に変更している。2018年よりメインスタンド上層部の使用を再開したが、収容人数は28,425人と変更し、その後2019年ラグビーワールドカップの改修を経て2021年は29,631人、2022年6月完成のクリムゾンルーム(VIPルーム)の完成もあり、2023年現在は29,913人となっている。
大型映像装置はバックスタンドと北サイドスタンドの間、及びメインスタンドと南サイドスタンドの間に対称する形で11.2 x 6.02 mのものが1基ずつ設置されている。設置当初は三菱電機製オーロラビジョンだったが、設置されて8年以上経過し保守用の部品の調達が困難になったことから、2010年に場外のビジョン一基と共にLED化更新工事を行い、パナソニック製の「ウイングビジョン」[注 1] へ切り替わり、ハイビジョン映像にも対応した。また、音響設備は、神戸市に本社があるTOAのシステムが納入されている。
屋根はスタンド部分の真上に全て設けられており、開閉式屋根は4枚で構成され開放時はサイドスタンドに2枚ずつ収納されている。基本的に降雨時には屋根がしめられるが、2008年12月6日のJ1最終節、ヴィッセル×柏レイソル戦は屋根が開けられた状態での開催で試合途中に雪が降った中の試合となったことがある。立体トラスが多用されている[15][16]。
2002年のW杯時はサイドスタンド上側に仮設席を設けるために、サイドスタンドと開閉式の屋根を造らないままで開催された。
日本初の女子プロサッカーリーグとしてWEリーグが発足した2021年には、9月12日の開幕戦(INAC神戸レオネッサ対大宮アルディージャVENTUS)で当スタジアムを使用することが決まったことを受けて、WEリーグ2021/2022シーズンタイトルパートナーのウェブシャーク(大阪府内に本社を置くYogiboの日本国内向け事業運営会社)が同日から「センサリールーム」(聴覚や視覚などで感覚過敏の症状を抱える人やその家族が安心して観戦できる部屋)をスタジアム内に常設。Yogiboブランドのビーズソファ、ぬいぐるみ、玩具などを備えた部屋で、当面はWEリーグのINACホームゲーム開催日限定で運営される[17]。
付属施設
- スポーツジム「神戸ウイングスタジアムスポーツクラブ」(バックスタンド1階)
- 貸切レストラン「ヴィッセルラウンジ」(南サイドスタンド1階) - ヴィッセル試合開催時の一部座席用にも使用される。
- 開場当初はピッチの見えるパノラマレストラン「ウルティモ」として営業していた。現在は座席が増設されているためピッチは見えない。
- 芝生広場
- フリーマーケットなど各種イベントが実施されている。一部にラグビーW杯で使用された人工芝が移植されている。
- フットサルコート:2面
- 地下駐車場:700台(芝生広場地下)
注記
出典
- ^ a b c d “スタジアム/観戦 ノエビアスタジアム神戸”. ヴィッセル神戸. 2019年9月28日閲覧。
- ^ a b c d e f 「神戸ウイングスタジアム」『日経アーキテクチュア』2001年6月。
- ^ a b “W杯“遺跡”(4)”. 夕刊フジ. 2013年8月29日閲覧。
- ^ 『なでしこジャパン(日本女子代表) 試合別出場記録』(PDF)(プレスリリース)日本サッカー協会 。2018年11月16日閲覧。
- ^ 国際親善試合 対トットナム・ホットスパー戦 JFA 代表TIMELINE
- ^ 『歴史』(HTML)(プレスリリース)神戸市サッカー協会 。2018年11月16日閲覧。
- ^ a b 『楽天ヴィッセル神戸(株)を、御崎公園球技場の次期管理運営事業者に決定しました』(プレスリリース)神戸市建設局公園部管理課、2017年12月13日 。2018年11月16日閲覧。
- ^ “ラグビーワールドカップ2019組織委員会 開催都市決定のお知らせ”. 日本ラグビーフットボール協会 (2015年3月2日). 2015年3月2日閲覧。
- ^ “目玉は1席30万円VIP券 改装した神戸ノエスタ”. 日刊スポーツ (2019年2月28日). 2019年3月4日閲覧。
- ^ “新神戸ノエスタ公開!超VIP間近で見られる30万円シート”. サンケイスポーツ (2019年3月1日). 2019年3月4日閲覧。
- ^ “プロスポーツの振興を促進する、 ドローンを用いたコロナウイルス対策 ~「ナノゾーンコートスカイ」実施のお知らせ!~”. 株式会社協和産業 (2021年2月26日). 2021年5月1日閲覧。
- ^ “楽天本拠地で散布型ドローン用い光触媒コーティング プロ野球界初の試み”. 日刊スポーツ (2021年4月22日). 2021年5月1日閲覧。
- ^ “ノエスタで大規模接種始まる 全国初のオンライン予診も”. 朝日新聞 (2021年4月22日). 2021年5月31日閲覧。
- ^ “生まれ変わった歴史ある 椅子〜日韓ワールドカップからの10年〜”. 野人続々!プロジェクト. ガイナーレ鳥取 (2012年10月3日). 2013年8月3日閲覧。
- ^ 神戸ウイング・スタジアム 福井大学
- ^ 作品集 デザインファイブ
- ^ Yogiboプロデュースによる「センサリールーム」 Yogibo WEリーグが行われる「ノエビアスタジアム神戸」に常設(ウェブシャーク2021年9月10日付プレスリリース)
- ^ “スタンドに命名権 神戸ウイングスタジアム”. 共同通信社 (2005年2月6日). 2013年2月9日閲覧。
- ^ a b 『ホームズスタジアム神戸におけるネーミングライツ契約の更新』(プレスリリース)神戸市、2010年1月15日 。2013年2月9日閲覧。
- ^ 『『神戸ウイングスタジアム』のネーミングライツ(命名権)を取得』(プレスリリース)株式会社ネクスト、2007年2月9日 。2013年2月9日閲覧。
- ^ 『御崎公園球技場におけるネーミングライツスポンサーの選定結果』(プレスリリース)神戸市、2013年1月30日 。2013年2月9日閲覧。
- ^ 『「ノエビアスタジアム神戸」命名権取得に関するお知らせ』(プレスリリース)株式会社ノエビア、2013年1月30日 。2013年2月9日閲覧。
- ^ ノエビアスタジアム神戸の命名権3年間更新 契約額、年間6685万円 産経新聞 2016年2月27日
- ^ ノエビアスタジアム神戸の命名権を更新 年6200万円で3年契約 神戸経済ニュース 2019年2月15日
- ^ 「ノエビアスタジアム神戸」の命名権、3年間延長 3回目の更新|スポーツ 神戸新聞NEXT 2022年2月20日
- ^ a b c “J1神戸のホーム芝、全面張り替えへ 市が来年度”. 神戸新聞. (2015年8月28日) 2015年8月29日閲覧。
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- ^ “8/29(土)vs.鳥栖の開催スタジアム変更およびチケットの取り扱いに関するお知らせ”. ヴィッセル神戸公式サイト (2015年8月4日). 2015年8月6日閲覧。
- ^ “神戸 鳥栖戦会場を異例の変更 三木谷氏つぶやいた「決断の時」来た”. スポーツニッポン (2015年8月4日). 2015年8月6日閲覧。
- ^ 『2015Jリーグヤマザキナビスコカップ 準々決勝 第2戦 キックオフ時刻および開催スタジアム変更のお知らせ』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2015年8月19日 。2015年8月29日閲覧。
- ^ “神戸ノエスタ バルサ仕様ピッチに!日本初「ハイブリッド芝」導入へ”. スポーツニッポン. (2016年9月21日) 2016年10月2日閲覧。
- ^ “ハイブリッド芝で初試合 両軍が争った部分も大きくはがれず” (日本語). SANSPO.COM 2018年6月17日閲覧。
- ^ 『2016明治安田生命J2リーグ 第15節 ロアッソ熊本 vs FC町田ゼルビア うまかな・よかなスタジアムでの開催中止について』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2016年5月11日 。2016年5月11日閲覧。
- ^ 『2016明治安田生命J2リーグ 第15節 ロアッソ熊本 vs FC町田ゼルビア 代替スタジアム決定のお知らせ』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2016年5月16日 。2016年5月16日閲覧。
- ^ “マッチレポート” (PDF). 日本サッカー協会 (2019年3月26日). 2019年8月31日閲覧。
- ^ “神戸市御崎公園球技場【公式】ラグビーワールドカップ2019日本大会”. ラグビーワールドカップ2019組織委員会. 2019年8月31日閲覧。
- ^ a b c d e f g “交通アクセス”. ノエビアスタジアム神戸 公式サイト. 2019年9月28日閲覧。
- ^ “アクセス情報”. 神戸のラグビー情報. 神戸市市民参画推進局国際スポーツ室. 2019年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月12日閲覧。
- ^ “ノエビアスタジアム神戸へのアクセス”. 大規模ワクチン接種会場. 神戸市 (2021年5月31日). 2021年5月31日閲覧。
固有名詞の分類
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