富士山有料道路 富士山有料道路の概要

富士山有料道路

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/21 03:01 UTC 版)

富士吉田インターチェンジ周辺の図

原動機付自転車自転車も通行可能。

概要

終点・富士山五合目(2007年9月)

山梨県南都留郡富士河口湖町船津の中央自動車道河口湖インターチェンジ (IC) ・東富士五湖道路富士吉田ICおよび国道139号から、富士山の北斜面を登って富士山五合目(吉田口五合目)までの、延長約29.5キロメートル (km) 、標高差約1200メートル (m) の山岳ドライブウェイで、富士五湖地域の主要観光道路である[2]

富士山有料道路は道路の正式名称で[3]、道路全線の路線名は、山梨県道707号富士河口湖富士線に認定されている。有料道路として開通し2005年平成17年)に料金徴収期間を満了したが、その後は維持管理有料制度に移行し、引き続き有料での運営が継続されている。なお、運営は山梨県道路公社が行っている。

8月の夏期シーズン中は、平日でも富士登山客で大変混雑することから[3]、交通渋滞の防止と環境保護のため、静岡県側の表富士周遊道路(富士山スカイライン)の登山区間とともにマイカー規制が実施される[4][5]。冬季閉鎖はない[3][6]

富士スバルラインは、大きな環境破壊をもたらしたいっぽう、雄大な富士の自然と景観の中を走る道路としていちぶからは高い評価を受けて、同県道路線上にある河口湖大橋とともに、旧建設省と「道の日」実行委員会により制定された「日本の道100選」の「雄大な富士の道」として選ばれており、その顕彰碑は国道139号交点・スバル立体付近の沿道にある[2]

路線データ

歴史

富士山五合目は、古くは江戸時代から富士登山(富士講)の玄関口として賑わったところで、富士スバルラインは1964年(昭和39年)に開通して以来、50年以上の歴史を持つ。山梨県営初の有料道路で、1964年東京オリンピック開催に合わせて開通した[2]。富士山有料道路の開通により、山頂側の富士五合目は富士登山や富士観光の一大ポイントとなっている[2]。五合目より下の吉田口などの登山道は利用者が減少することとなり[7]、これにより登山道に所在する山小屋は衰退し、山小屋に安置されていた富士信仰に関する彫像の多くも山から下ろされ所在地を移転している[7]

年表


  1. ^ 富士スバルライン
  2. ^ a b c d e f 「日本の道100選」研究会 2002, pp. 84–85.
  3. ^ a b c d e 佐々木・石野・伊藤 2015, p. 60.
  4. ^ a b c d 須藤英一 2013, p. 101.
  5. ^ a b c d e f 中村淳一編 2018, p. 72.
  6. ^ a b c d e f g 小川・栗栖・田宮 2016, p. 62.
  7. ^ a b 鈴木麻里子・近藤暁子・髙橋晶子「富士山にかかわる神像と仏像」『富士山山梨県富士総合学術調査研究報告書』(山梨県教育委員会、2012年)、p.80
  8. ^ 「日本の道100選」研究会 2002, p. 9.
  9. ^ マイカー規制 | 富士山有料道路 富士スバルライン”. subaruline.jp. 2022年9月4日閲覧。
  10. ^ 須藤英一 2013, pp. 100–101.


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