吉川弘文館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/22 16:34 UTC 版)
概要
明治時代に、『古事類苑』『故実叢書』『本居宣長全集』『和漢三才図会』『賀茂真淵全集』『大日本史』『国史大辞典(明治版)』等を出版、大正時代に『水戸藩史料』、昭和戦前期に『日本随筆大成』『新訂増補 国史大系』等、多数の史料集・辞典類を刊行し日本史学の発展に寄与している。
戦後には、古代史から近現代史までの多数の研究書に加え、文化史・美術史・考古学・民俗学・宗教史・国語・国文学等の書籍を出版しており、日本史の大半の学者が著書・編著を刊行している。
一般読者を対象とした教養書として、伝記『人物叢書』、日本史研究の成果を分かりやすくまとめた『日本歴史叢書』、人類誕生から現代に至る歴史と文化を扱った一大シリーズ『歴史文化ライブラリー』、通史『日本の時代史』や教養書の名著の再刊版『歴史文化セレクション』等がある。なお世界史・美術関連書も少数だが、数十冊出版されている。
昨今の研究潮流として、地域研究が挙げられる。『東北の古代史』『東北の中世史』『動乱の東国史』はじめとしたオーソドックスな通史や、『関東の名城を歩く』『東北の名城を歩く』といった歴史散歩、さらには、『〈沖縄基地問題〉を知る事典』『沖縄戦を知る事典』など現代史を扱ったものも注目されている。
また日本史を知るための必携である『国史大辞典』『日本民俗大辞典』『日本史総合年表』等の辞典・年表や、史料集『明治天皇紀』『皇室制度史料』『平城京木簡』『飛鳥藤原京木簡』等がある。また日本史学に多くの業績を残した、久米邦武、坂本太郎、関晃、大久保利謙、西山松之助、桜井徳太郎、永原慶二、直木孝次郎、宮田登等の「著作集」を刊行している。なお、事務局を社内に置く日本歴史学会が編集する月刊学術誌「日本歴史」と、隔月刊PR誌「本郷」を発刊している。
2010年(平成22年)7月1日よりデジタル版「国史大辞典」が、インターネット百科事典「ジャパンナレッジ」の新しいコンテンツとして公開された。
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