内閣委員会
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/10 01:55 UTC 版)
概要
内閣委員会は、衆議院・参議院にそれぞれ置かれる常任委員会である。内閣委員会が国会に最初に置かれたのは、第3回国会(1948年(昭和23年)10月11日召集)である。同国会の召集当日に国会法が改正され、常任委員会の一つとなった。なお、この改正以来、条文中で常任委員会の筆頭にあげられていることから、常任委員会について箇条書きにする際には内閣委員会が最初に記されることが多い。
衆参の内閣委員会はそれぞれの議院規則により所管が定められており、内閣、内閣府、宮内庁、国家公安委員会所管の事項のうち他の常任委員会の所管事項を除くものを対象とする(衆議院規則92条1号、参議院規則74条1号)。具体的には、皇室、栄典、経済財政諮問会議、総合科学技術・イノベーション会議、構造改革・規制改革、男女共同参画、共生社会、少子化対策、防災・危機管理、警察、公務員制度改革、消費者行政、食の安全、食育、個人情報保護、NPO、原子力政策、戦後処理、新型コロナウイルス対策[1]などである。ただし、これらの場合においても議長の諮問によると判断された時には議院運営委員会に付託されることがごく稀にある。2017年(平成29年)5月19日に政府から提出された退位特例法案は、衆議院議長大島理森が議院運営委員会に付託する措置を取り、6月1日に審議が行われた。
委員会の委員は、議院において選任される(国会法42条1項)。委員の選任は、すべて議長の指名によって行われる(衆議院規則37条、参議院規則30条1項)。実際には、各院の議院運営委員会において、各会派の議席数に応じて各委員会の委員の員数も配分され、個別の人事は配分された員数の範囲内で各会派によって行われる。
委員長は、委員の互選(国会法第25条)もしくは議長において指名(衆議院規則第15条第1項、参議院規則16条2項)で選任されると定められているが、後者の場合がほとんどである。この場合、事前に各会派間で協議された常任委員長各会派割当てと会派申出の候補者に基づいておこなわれる。なお、委員長に事故があった場合は理事が職務を行うことになっている(衆議院規則第38条第2項、参議院規則31条3項)。
理事の選任は委員の互選(衆議院規則第38条第2項、参議院規則32条2項)となっているが、第1回国会以来すべて委員長の指名により行われている。理事の員数および各会派割当ては議院運営委員会で決定した基準により、選挙など会派の構成が大きく変わった際に見直される。
- ^ 厚生労働委員会でも審議。ただし、防疫対策の強化決定は議運委で審議。
- ^ “内閣委員会 委員名簿”. 衆議院ホームページ. 衆議院事務局庶務部広報課 (2024年1月4日). 2024年1月4日閲覧。
- ^ “今国会情報 参議院内閣委員会”. 参議院 (2022年9月10日). 2022年9月11日閲覧。
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