フレスコ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 02:42 UTC 版)
仕組み
- 漆喰には石灰岩(CaCO3)を焼成し、生石灰(CaO)にした上に加水した消石灰(Ca(OH)2)を使用する。
- 作品を描写中、媒剤となる水分はたえず気化し、消石灰は二酸化炭素(CO2)を吸収、酸素(H2O)を放出し、炭酸カルシウム(CaCO3)に変化する。
炭酸カルシウムは水に溶けないため、フレスコ画は保存性に大変優れている。
著名なフレスコ画
- ルクソール神殿(エジプト・ルクソール) - キリスト教徒によって描かれたフレスコ画が残っている。世界遺産「古代都市テーベとその墓地遺跡」の一部。
- ギョレメの岩窟教会(トルコ・カッパドキア) - 9世紀-11世紀の作品。世界遺産「ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩石遺跡群」の一部。
- サン・フランチェスコ聖堂(イタリア・アッシジ) - ジョットによる「聖人フランチェスコの生涯」「玉座の聖母と4人の天使と聖フランチェスコ」がある。13世紀末期の作品。世界遺産「アッシジ、フランチェスコ聖堂と関連修道施設群」の一部。
- バチカン宮殿(バチカン市国) - ラファエロによる「アテナイの学堂」がある。16世紀初頭の作品。世界遺産「バチカン市国」の一部である。
- システィーナ礼拝堂(バチカン市国) - ボッティチェリによる壁画や、ミケランジェロによる「創世記」「最後の審判」が著名である。16世紀前半の作品。世界遺産「バチカン市国」の一部。
- カーリエ博物館(旧コーラ修道院)(トルコ・イスタンブール) - 14世紀に描かれた末期ビザンティン美術の宗教画。世界遺産「イスタンブール歴史地域」の一部。
ギャラリー
受胎告知、1437-46年頃、サン・マルコ美術館所蔵
フレスコ画家
- 日本
- 長谷川路可 - カトリック喜多見教会に日本初のフレスコ壁画を制作。イタリア,チヴィタヴェッキアにある日本聖殉教者教会のフレスコ画を制作。菊池寛賞を受賞。
- 絹谷幸二 - イタリアのヴェネツィアで本格的にフレスコ画を学び帰国。1974年安井賞を受賞。東京芸術大学教授。日本芸術院会員。
- 大野彩
- 金井主龍
- 福井洋一
- 坂田秀夫
- 坂田由美子
- 前川佳文
- 高橋久雄
- 三野哲二
- 瑞慶覧かおり
- 前川雅幸
- 松井和弘
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