ノブナガ・ザ・フール 登場人物

ノブナガ・ザ・フール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/09 19:09 UTC 版)

登場人物

主要人物

オダ・ノブナガ
声 - 宮野真守[5](幼年期 - 内山夕実) / 演 - 加藤靖久
本作の主人公。オワリ国オダ家の嫡男。17歳。奔放で常識外れな生き方ゆえに周りから「うつけ者」と呼ばれているが、物事の器を見極める目を持っている。そのため、ミツヒデとヒデヨシ、イチヒメからは信頼されている。イクサヨロイの戦闘を目の当たりにしたことで、時代の変革が訪れると確信を得た後、偶然発見したザ・フールの操演者となる。そこで出会ったジャンヌとダ・ヴィンチを連れ、オダ家へと戻る。ノブナガの評価に対するタロットは「魔術師の逆位置」。円卓の同志からは「破壊王」と呼ばれる。
父・ノブヒデや家臣団からは良い印象をもたれておらず、父の戦死・葬儀後に暗殺されかかるも、ヒミコに庇われ命を救われる。ノブカツの死やカエサルとタケダ、ウエスギの同盟を受けて、オダ家の当主となり国をまとめることに成功する。カエサルとの決戦では、茶会という奇策で一時休戦し、彼と同盟を締結する。東の星へやって来たアレクサンダーとの初戦では彼の前に完膚なきまでに敗北し、力の差を思い知らされた。自分の弱さを強く実感し、龍脈の力を手に入れるため、聖地のヨモツヒラサカへと籠り、その身に龍を宿すことに成功する。イチヒメの死にはさすがに堪えた様で、苦悩している所をジャンヌに慰められている。また、ヒミコの体調悪化にはヒデヨシに指摘されて初めて気付いており、パレ・ナトゥーラの中で彼女の最期を看取った。
最終話にてアーサーと対面して彼の素顔を見抜き、互いの主張は相容れないと理解する。そして傷ついたジャンヌを守りながら神器の力で龍と化したザ・フールに乗り、アレクサンダーと最後の激戦を行う。彼との戦闘後も破壊の限りを尽し、数多くの人々を飲み込む姿を見たミツヒデと対峙。剣を交えた末に敗北し重傷を負う。しかし、実際にはイクサヨロイや兵士など、戦を生む力を喰らっていただけで、飲まれた人々は龍の体内で保護され無事であった。自分は「乱が好きだから」と言うほど戦好きであり、この世界には自分の居場所は無く必要されないことを察し、ミツヒデに全てを託して乱のある世界への転生を望みながらジャンヌと共に光となって消えていった。
ジャンヌ・カグヤ・ダルク
声 - 日笠陽子[5] / 演 - 川上愛
本作のヒロイン。15歳。西の星のドンレミ村生まれだが、村では「悪魔憑き」と呼ばれ忌み嫌われていた。いつからか不思議な映像を見る力「天啓[注 2]」に目覚めており、夢で世界を救う救星王の出現を予見したことから、ダ・ヴィンチと共に東の星へ向かう。ミドルネームの「カグヤ」は星を渡る民の意味を持つ。不時着した場所で出会ったノブナガのことを、予言に登場する救星王と見る。オダ家内では動きやすいように男装してモリ・ランマルを名乗るが、男装といっても長い金髪を結わえてポニーテールへ変え、巨乳をさらしで押さえつけた程度に過ぎないため、ヒミコやイチヒメには女だと看破されている。その後はノブカツから「兄の支えになってほしい」と頼まれ、ノブナガと行動を共にする。
個人的に光の神器を所持しており、自身専用の大イクサヨロイ「オルレアン」を手に入れた後にそれを装備する。ハンニバルとシャルルマーニュがオダ家へ攻め入った時にハンニバルに捕われ、西の星へ連れ去られてしまい、拷問を受け処刑されそうになるも、救出にきたノブナガに助けられた。それ以降は天啓にどんなビジョンが映ろうとも全て受け入れ、全力でノブナガの支えになると誓う。なお、東の星へ戻ってからは男装を止め、元の姿に戻っている。ノブナガと共にアーサーのいるパレ・ナトゥーラへ乗り込んだ際、チェーザレに撃たれ瀕死となる。ノブナガがミツヒデに敗れた後も愛する人として彼の側に寄り添い、一緒に光となって消えていった。
アケチ・ミツヒデ
声 - 櫻井孝宏[5] / 演 - 志村朋春
オダ家の軍師であり、ノブナガの親友。19歳。ノブナガとは互いに「ノブ」、「ミツ」と呼びあう仲。ノブヒデや家臣団との軍議・交渉事を担っている。ノブナガが家臣団から疎まれていることを察知し、あえて彼にしびれ薬の入った杯を飲ませ、状況の打開を図るなど策士でもある。配下にアケチ忍軍を召し抱えており、偵察や戦闘などを行わせている。
ノブヒデの死後、当主の座に就くことを決意したノブカツに対し、この戦乱の世に彼ではオダ家を統治できないと判断。ノブカツを銃で暗殺する。ノブカツを殺したことは悔やんでいるものの、全てノブナガのためにと強い信念を持って行動している。イチヒメに対しては好意を抱いていたが、奥手な性格や立場関係から自ら身を引く。しかし、彼女がカエサルの下へ行って以降はカエサルに対し嫉妬を露わにしている。ジャンヌ救出に西の星へ向かった際、カエサルと共に西の星に取り残されてしまうが、ネルとビアンキの手で助け出され、遠征する艦隊に紛れ込み、東の星へ帰還した。イチヒメの死を受け、ノブナガが破壊王ではないかと段々と疑念を深めていく。
第22話にて一人でアーサーに会いに出かけ、面会の末に彼に忠誠を誓う。そしてパレ・ナトゥーラへやって来たノブナガとジャンヌの前に現れ、過去のノブカツの殺害を暴露。ジャンヌにアーサーこそ救星王だと宣言させる。ノブナガの破壊行為を見て「敵は本能寺にあり」と述べ、アーサーの意思とは別に、自分の意志でノブナガを討つべく刀を抜き彼と対峙。剣戟の末についにノブナガを打ち倒す。しかし、ノブナガが人々を助けていた真意を知り、彼からこの後の世界を託され自分が望むものは平和だと確信。消えるノブナガとジャンヌを見送った。
トヨトミ・ヒデヨシ
声 - 梶裕貴[5] / 演 - 安達勇人
オダ家の家臣。16歳。女好きで銭にうるさく、ジャンヌに出会って早々から並々ならぬ興味を示したり、ノブナガとヒミコの婚約披露時に旅人から見物料を徴収するなど、抜け目ない。また、ダ・ヴィンチのトレーラーを乗車してまもなく運転するなど、機械技術の飲み込みにも長けている。面倒見も良く、たまに領民の子供達へ施しを行っている。タカマガハラでの大イクサヨロイ強奪作戦にて自身専用の大イクサヨロイ「ゴ・クウ」を手に入れる。
過去にオダ家に取り立てられる年貢・貧困から妹のアサヒを亡くしている。それゆえ当初はオダ家を憎んでおり、オダ家の家臣となったのも「ノブナガが情けない姿を晒すなら自分の手で殺す」という目的があってのことだった。しかし、ノブナガには当初からそれを見抜かれており、現在はノブナガの天地統一を心から応援している。それ故、ミツヒデから「自分がノブカツを暗殺した」と告白された時には「もしお前がやらなかったら、俺がやっていたかもしれない」と、ミツヒデを擁護した。アレクサンダーとノブナガとの戦闘にて、ノブナガが離脱する時間を稼ぐために戦場に出るが、アレクサンダーに乗機を破壊され、左腕・左足を失う瀕死の重傷を負う。しかし、その後にヒミコの治療を受け、失った部位は小型化したクオンタムコンデンサーを移植し、機械化することで復活した。そのため、ヒミコに対しては深い恩を感じており、彼女の死には涙した。その後、ノブナガを討とうとするミツヒデを見つけ彼を止めるべく戦うが、足場が崩れた際にミツヒデを助け怪我を負う。そしてノブナガとジャンヌが消えていった後、チャチャやハツ、ゴウ達とミツヒデを出迎えた。
レオナルド・ダ・ヴィンチ
声 - 杉田智和[5]
西の星でも有名な科学者にして芸術家。38歳。「ザ・フール」の開発者でもある。ジャンヌと共に、マゼランの艦からザ・フールを載せた降下ユニットを奪い、オダ家の領地へ着陸。そこで出会ったノブナガにザ・フールを進呈した。そのため、西の星からは追われる身となる。懐にタロットを入れて持ち歩いており、よく疑問や悩みを持つ人物にをそれを差し出し、答えや今後の展開を占う(なお、タロットを引くには何らかの「資格」が必要であり、資格が無い者は全く引くことが出来ない)。
かねてより神器を発動させる器としての大イクサヨロイの開発は重要だと考え、神器が引き起こす様々な力とその現象の解明を目的としている。ノブナガ達へは神器の力は操る者の意思に強く関係しているのではないかと持論を述べている。
救星王や有資格者を描いた「最後の晩餐」の絵を描いており、最終話にて崩壊が進む城内でついにそれを完成させる。しかし、彼が救星王だと思い込んでいたノブナガは「ユダ」であり、ミツヒデこそが救星王であった(ミツヒデは神器を使えないのではなく、止める者だった)。過ちに気付き、自分もまだまだだと呟いた後にタロットを「彼らの魂は自身の紛い物の絵画に閉じ込めてよいものではない」と述べて空へばら撒く。直後、足元が崩れ燃え盛る穴へ落下していった。

東の星

オワリ国

イチヒメ
声 - 茅原実里[5] / 演 - 安宅陽子
ノブナガの妹。16歳。一人で歌っていることが多い。兄・ノブナガを尊敬しており、天賦の才があると信じている。ノブナガとの関係に対するタロットは「恋人の正位置」。ノブナガがオダ家をまとめあげた際、オダ家の家宝であるノブヒデの無有の碗を彼に渡した。ノブナガが開いた茶会にて、オダ家との同盟の代わりにカエサルの妃になることを了承する(ミツヒデとは両想いだが、オダ家や領民のため、東の星の平安のために決断した)。その後、ミツヒデに自分にもしものことがあれば菩提寺に弔ってほしいと櫛を託す。
それ以降はカエサルの側にいながら彼の人となりを理解していくが、西の星へ取り残され再び戻って来たカエサルが以前と変貌していたことに驚きを覚える。真意を問いただそうとカエサルの下に向かうが、逆に捕まってしまう。それでも彼のために説得を行い、ノブナガにカエサルが敗れた後にようやく分かり合うも、突如ネルとビアンキの襲撃を受け、槍で体を貫かれる。最期は同じく致命傷を負っていたカエサルを看取り、自身もその場で息を引き取った。
オダ・ノブカツ
声 - 島﨑信長
ノブナガの弟。13歳。次期当主の座に付いている。兄を心から尊敬しており、ランマル(ジャンヌ)に支えになってほしいと頼み込む。ノブヒデの死後、織田家をまとめるため家督を継ぐことを決意したが、ミツヒデの手で暗殺される。
漫画版ではアニメとは異なり、死亡はしない。
オダ・ノブヒデ
声 - 家中宏
ノブナガとノブカツの父。オダ家の当主。47歳。ノブナガの奔放さに手を焼いている。タケダ軍の侵攻に際し、自身のイクサヨロイ「摩利支天」に乗り出陣するが、突如戦場に現れたカエサルからオダ家を守るために吶喊し、重傷を負う。その後、ノブナガや家臣団の前で息を引き取った。ノブナガを自身の若い頃に似ていると評し、決して敵意を抱いてはいなかったことが分かる。
シバタ・カツイエ
声 - 間宮康弘
オダ家の家臣。ノブカツを敬っており、ノブナガをうつけ者と馬鹿にしている。ヒデサダと結託し、ノブナガ暗殺の計を張り巡らせる。ノブヒデ、ノブカツの死やカエサルとタケダ・ウエスギの同盟を受けてようやくノブナガを新当主と受け入れる。カエサルが大軍でオダ家に侵攻した際に討死する。
ハヤシ・ヒデサダ
声 - 松本忍
オダ家の家臣。カツイエと同じくノブカツを敬っており、ノブナガを死しても構わないと疎んじ、カツイエと共に幾度もノブナガ暗殺を行おうとする。カエサルがケンシンと同盟を結んだ際はその軍門に下るべきだとまで明言するが、ノブナガから一喝され、考えを改める。カエサルがオダ家に侵攻した際にカツイエと同じく討死する。
ヒラガ・ゲンナイ
声 - かかずゆみ
オダ家に仕える発明家。23歳。オダ家の兵器工廠を任されており、ダ・ヴィンチとイクサヨロイの整備を行う。史実の平賀源内とは違い女性。女ながら服装には無頓着で、趣味は機械いじり。技術の発展のみに目を向けている。最終話では燃える城内でダ・ヴィンチの最期を見届けた。
チャチャハツゴウ
声 / 演 - 奈波果林(チャチャ)、梅村結衣(ハツ)、高橋紗妃(ゴウ)
ミツヒデの命で、主に情報収集などに動くアケチ忍軍「カゴメ衆」の女忍者。イチヒメと行動を共にする事が多いが、時には密偵や暗殺なども行う。イチヒメがカエサルの下に嫁いだ際、護衛兼侍女として共に彼女へ付いていく。普段は着物姿だが、戦闘・隠密時は露出度が高い忍者服になる(第18話では西の星のメイド服を着ていた)。
カゴメ
声 / 演 - 安済知佳
アケチ忍軍の女忍者で、ミツヒデがノブナガに仕える以前より彼の側にいた人物。アケチ家の再興をミツヒデに託す。
漫画版ではミツヒデが送り込んだノブナガを狙う暗殺者だったが、他の暗殺者との戦闘に巻き込まれ、命を落とした。
アサヒ
声 / 演 - 安野希世乃
ヒデヨシの亡妹。ヒデヨシが庶民であった頃、極度の貧困から体調を崩し、若くして亡くなっている。
漫画版での死因はアニメとは異なる[注 3]
ミツツナ
声 - 大川透
ミツヒデの亡父。かつて冤罪を受けて自刃に追い込まれており、アケチ家が離散する元となった。
おたま
声 - 諏訪彩花
オワリ国に住む少女。タケダ軍との合戦の余波で家が焼け出された所を、ジャンヌとノブナガの手によって救われる。

ヤマタイ国

ヒミコ
声 - 東山奈央 / 演 - 大野未来
ヤマタイ国の若き女王。16歳。幼い容姿とは裏腹に、老熟した口調で喋る。料理の腕は壊滅的。雷(ノブナガへ譲渡)と土(アメノトリフネに装備)の2つの神器を持っている。シンゲンに苦戦していたノブナガにオワリ国とヤマタイ国の同盟話を持ちかけ、自分の持つ神器を渡す条件として彼と婚約するが、それが婚礼でないことを不服に思っている。ランマルがジャンヌの男装だとは初対面時に看破しており、恋敵の面からも彼女がノブナガの側にいることを快く思っていない(後にノブナガを巡る対等な恋のライバルだと認める)。龍脈についての研究を独自に行っており、ダ・ヴィンチからはその手腕を賞賛されている。
ノブヒデの死後、オダ家が次期当主擁立を巡って混乱する中、ノブナガを狙った暗殺者から彼を庇い撃たれてしまう。その後、急いで救命処置が行われ、一命を取り留めた。
代々ヤマタイ国の姫は幼少時に聖地・ヨモツヒラサカに籠って修行を行うのだが、そこで幼いノブナガと出会っており、それ以来ずっとノブナガに好意を抱いている。しかし、短命の家系という宿命も背負っているため、体内の龍脈の乱れをダ・ヴィンチに見抜かれ、この事実は二人だけの秘密にする約束を彼と交わした(自分の死後に遺体を解剖してかまわないとまで言い、原因を突き止めてこの呪いは自分の代で終わりにして欲しいと告げる)。そしてノブナガが最後の戦いに赴く際、その身を案じられて一人残るが、ノブナガの窮地に側近達の制止を振り切りアヅチに乗って出撃。アマノハシダテの力を使い、ノブナガとジャンヌをパレ・ナトゥーラへ送り届け、駆けつけたノブナガの腕の中で安らかに息を引き取った。
キツノトクエイキチョウ
声 - 石上静香(キツノ)、水瀬いのり(トク)、岩山ちひろ(エイ)、潘めぐみ(キチョウ)
ヒミコの側近を務める巫女装束の女性たち。「アメノトリフネ(後のアヅチ)」においてはオペレーターも担当する。
チビハネ
声 - 水瀬いのり
ヒミコにくっついている、手のひらサイズの小動物(ハネウマ)。

カイ国

タケダ・シンゲン
声 - 小山力也
カイ国タケダ家の当主。52歳。オワリ国へ侵攻し、ノブナガと刃を交える。豪胆な性格。神器を持たないノブヒデとの戦では神器を用いず戦った。オダ家のお家騒動後、タケダ軍を訪れたノブナガと一騎討ちを行う。そして激闘の末に敗北し、瀕死の重傷を負う。死の間際にノブナガへ自身が持っていた火の神器を渡し、さらにもう一つの風の神器を渡そうとした所、自軍に招き入れていたカエサルの刃を背後から受け、非業の死を遂げた。後にノブナガがヨモツヒラサカに篭った際には幻影として現れ、強さとは何かをノブナガに問いかけている。

エチゴ国

ウエスギ・ケンシン
声 - 七海ひろき
エチゴ国ウエスギ家の当主。20歳。シンゲンの死を受けて表舞台に立つ。タケダと組んだカエサルと面会し、彼自身については信用していないものの、シンゲンの書状もあってかカエサル・タケダ軍と同盟を結ぶ。ハンニバルとシャルルマーニュが東の星へ攻め入ってきた際、カエサルと共に出陣。増援に現れた西の星の大イクサヨロイ部隊を全滅させた上に、シャルルマーニュを撃破し、ハンニバルをも退ける圧倒的な強さを見せつけた。遠征してきたチャンドラ・グプタすらも瞬殺するが、その後に現れたアレクサンダーに敗北。自身の信念を彼に述べ、再戦を誓う。そして新たな力を手に入れるため、ノブナガと共にヨモツヒラサカへと籠るも、ノブナガと違い帰還しなかった。しかし、ノブナガ達が最後の戦いに向かう際に復活。ヨモツヒラサカで失った右目には眼帯を付け、アレクサンダーと激闘を繰り広げる。最後は傷つき倒れた中で神器の力をノブナガへ向けて差し出した。

西の星

絶対王

アーサー
声 - 織田圭祐
西の星を統一した君主。フードを被っており、素顔は見えない(アレクサンダーとカエサル、ミツヒデに対し素顔を見せているが、アレクサンダーには肌の濃い男性、カエサルには金髪の女性、ミツヒデには彼の父親という男女別々の姿で現れている)。カエサル曰く「神器を用いて究極の神器である聖杯を出現させ(12人の神器の使い手が揃うと現れるとのこと)、その力を用いて西の星・東の星両方を救う救星王となる(人々を死の恐怖から解放し新たな世界を創造する)」ことを目的としている。ダ・ヴィンチからは、神器やその有資格者を通じて東の星の龍脈そのものを手に入れようと目論んでいるのではないかと考察されている。星間航行が可能となる幻の神器「エクスカリバー」を所持しており、一時的にカエサルへ譲渡した。アマノハシダテの復活後に自身の空中神殿パレ・ナトゥーラごと東の星に降り立つ。
彼の実の素顔はしわがれた老人であり、最終話にて全ての有資格者が揃ったことでついに聖杯を出現させるが、真の願いは、「ただ一人の愛しき女性[注 4]」を取り戻すことであった。しかし、その場に彼女が顕現した直後に、龍となって暴れ回るノブナガとアレクサンダーの激闘に巻き込まれ、圧死するという最期を迎えた。

円卓の同志

ガイウス・ユリウス・カエサル
声 - 中村悠一 / 演 - 北村諒
「円卓の同志」のメンバー。仮面の青年。19歳。ダ・ヴィンチ追撃の任務を名乗り出る。オダ家を偵察した際にイチヒメに興味を抱く。タケダ軍がオダ家を攻めている戦場に現れ、シンゲンに加勢(その際、ノブヒデを殺害した)。タケダ家をビジネスパートナーと呼び、同盟関係を結ぶ。しかし、ノブナガとシンゲンの一騎討ちの際、シンゲンを背後から襲い殺害。その罪をノブナガに擦り付けた(その時に風の神器を奪うも、後の戦闘でノブナガに奪い返されている)。その後はエチゴ国を訪れ、ウエスギ・ケンシンとも同盟を結ぶ。そしてノブナガと決着をつけるべく大軍でオダ家に侵攻。乗機の武器の弱点を突かれた作戦で窮地に追い込まれるが、彼の叫びに応えた東の星が新たな武装を顕現させ、ノブナガ達を退けた。
そしてノブナガから提案された茶会に参加するが、そこでオダ家と同盟を結ぶ代わりにイチヒメを貰い受けることを要求し、彼女を側に置く。菓子(ケーキなど)を作れるらしく、イチヒメに振る舞っている。ハンニバルとシャルルマーニュが東の星へ攻め入ってきた際、イチヒメの言葉を受けて西の星を裏切り、ケンシンと共にノブナガ達を助けた。ジャンヌ救出に西の星へ向かうアヅチに同行するが帰還時に取り残され、ミツヒデと共にチェーザレの捕虜となる。だがアーサーの面会において罪を許され、最古の神器であるエクスカリバーをアーサーから託される。それを持って東の星へ降り立ち、アマノハシダテを起動した。
ノブナガに対しては西の星と和平を結ぶべきだと交渉を行うが、以前の彼と変わってしまったことを見抜かれ断られる。自分に会いに来たイチヒメには、共にペルフェクタになり永遠に生きる道を説くが、拒絶されたため彼女をクオ・ヴァディスに連れ込み、追って来たノブナガと刃を交える。アーサーの目指す理想郷の夢に惑わされていたが、ノブナガに敗れイチヒメと語り合ったことで自身の過ちを悟る。しかし、突如その場に現れたネルとビアンキの襲撃を受け、イチヒメ共々致命傷を負う。最後の力を振り絞ってネルを斬り伏せ、イチヒメに看取られながらこの世を去った。
アレクサンダー
声 - 中井和哉
「円卓の同志」のメンバー。筋骨隆々な将軍。32歳。戦乱に荒れる西の星を統一しようとするアーサーの最初の強力な力となった。アーサーからは目を掛けられており、自分に素顔を見せ采配を託した彼に感涙し、大艦隊を率いて東の星へ向かう。戦では死の恐怖を全く感じたことがなく、ダ・ヴィンチがアーサーがいなければ彼が西の星を統一していたと語るほど圧倒的な力を有している。東の星へ降り立った際はケンシンを退け、ノブナガを赤子の手を捻るように軽くあしらった。ヨモツヒラサカにおけるノブナガとの生身の戦闘で左腕に龍の呪縛を受ける。パレ・ナトゥーラ下における最後の戦いではヒデヨシやケンシンと再戦し、さらにガイアを黄金の龍へと変化させノブナガのザ・フールと相対する。アーサーの死後も生存しており、ノブナガとジャンヌが消えた光を見て「龍が天に還るか」と呟くと同時に彼の龍の呪縛も消え去った。
マゼラン
声 - 松岡禎丞
「円卓の同志」のメンバー。左目に眼帯を付けた提督。22歳。普段は東の星と西の星をつなぐ唯一の航路を航行しており、星船艦隊を指揮している。ゆえに西の星にいることは少ない。西の星の中でも数少ない東の星への渡航経験者。ダ・ヴィンチとジャンヌに星船「タケトリ」と「ザ・フール」を奪われた。作中の中盤以降はほとんど登場せず、最終話にてアレクサンダーを出迎えに現れている。
ハンニバル・バルカ
声 - 大原さやか
「円卓の同志」のメンバー。妖艶な女性。好戦的で残虐な性格。所持する神器は水。第13話にてシャルルマーニュと共に東の星へとやって来る。オダ家の領地を神器を使って凍らせ、氷漬けにした領民を人質にノブナガ達が持つ神器を全て渡すよう要求する。ジャンヌの神器を渡す代わりに領民を助ける条件を呑むが、即座に反故しジャンヌを捕縛した上、領民を殺害する。そしてシャルルマーニュとの連携でノブナガ達を追い詰めるも、カエサルとケンシンの登場により目論見が崩れ、窮地に陥る。討たれる寸前、シャルルマーニュに助けられてマゼランの艦へと送り届けられた。その後はシャルルマーニュの仇討ちに燃えている所をチェーザレの手で殺された。
シャルルマーニュ
声 - 石川界人
「円卓の同志」のメンバー。美形な優男。生真面目で誇り高い性格。所持する神器は風。ハンニバルに対しては「崇拝」に近い感情を抱いており、了承や同意を示す際は「Oui mon empress(フランス語と英語が混ざった形で「我が女帝」)」と返す。恋人関係にも見える描写もあった。東の星へ降り立った際は、ハンニバルとの連携でノブナガ達を苦しめた。しかし、カエサルとケンシンが現れた際、ケンシンに挑むも返り討ちに遭い、機体を大破される。最後は瀕死になりながらもハンニバルへ自身の神器を投げ渡し、彼女の機体のコクピットブロックを分離して脱出させ、乗機の爆発と共に戦死した。
チェーザレ・ボルジア
声 - 近藤孝行
「円卓の同志」のメンバー。茶色の髪を束ねた男性。ハンニバルとシャルルマーニュが東の星へ向かった際、自身もマゼランの艦に同乗している。ジャンヌを連れて逃げ帰ってきたハンニバルを迎えるが、彼女を背後から刺して殺害した。ジャンヌを拷問したり、彼女の生まれ故郷の村をその場にいたマキャベリごと焼却しようとするなど、冷酷で知略に長けている。その後は西の星に取り残されたカエサルとミツヒデを捕え連行する。また、アーサーのために世界の終わりを防ぐ死を超越した者「ペルフェクタ」を秘密裏に作り出していた。カエサルのことは前から意見が合わず嫌っており、ネルとビアンキを差し向けて、彼(とイチヒメ)を殺害する。後にマキャベリもその手で殺めている。作中の多くの人物を死に追いやるが、最後はパレ・ナトゥーラ内でジャンヌを狙撃した直後にミツヒデに撃たれ、アーサーの作る世界の一欠けらとなることを望みながら息絶えた。
チャンドラ・グプタ
声 - 藤原貴弘
「円卓の同志」のメンバー。頭にターバンを巻いたインド風の男。同志の中では古参にあたる。アレクサンダーと共に東の星への遠征に赴く。降り立ったタケダ領を自身のイクサヨロイで蹂躙するが、その場に現れたケンシンに乗機を破壊され、あっけなく戦死した。彼はガナパティとカウティリヤという2機の大イクサヨロイを所有していたが、後者の方は作中に登場しなかったため、詳細は不明。

カエサルの関係者

マルクス・ユニウス・ブルータス
声 - 下野紘
カエサルの腹心の部下。カエサルに増援の大イクサヨロイを届けるため、輸送船で東の星のタカマガハラへと降りる。その際、大イクサヨロイを強奪に来たヒデヨシと一戦を交えた。戦闘後にカエサルと話した姿を最後に全く登場しなくなるが、第22話にてペルフェクタの一人として現れたことから、いつの間にか死んでいた模様。
ツェペッシュ・ネル
声 - 木戸衣吹
カエサルのお目付け役。ビアンキとは双子。カエサルやビアンキと共に東の星へ向かう。ビアンキと揃って目が怪しく光る謎の描写を見せ、ノブナガから「アヤカシ」と称される。人の死を笑いながら喜び、さらなる死の連鎖を望むなど残忍で異常な性格。神出鬼没で、西の星で捕まったミツヒデを助けてもいる。第21話にてビアンキと共にノブナガに敗れた後のカエサルとイチヒメを襲い、ビアンキごと彼らを投げ槍で突き刺すが、直後に瀕死のカエサルの反撃を受けて死亡した。彼女とビアンキの正体は、完全なペルフェクタ(ホムンクルス)の完成に至る過程で生まれた、副産物の実験体(幼少の子供に遺伝子操作と人体改造を施したもの)である。
ツェペッシュ・ビアンキ
声 - 石田晴香
カエサルのお目付け役。シンゲンがノブナガに敗れた際、風の神器をシンゲンから奪い去った。ネルと共に暗躍する。第21話でネルと二人でカエサルとイチヒメを襲うが、ネルの投げた槍に後ろから体を貫かれ、命を落とす。

その他

ニッコロ・マキャベリ
声 - 遠藤綾
チェーザレ・ボルジアの秘書。右目部分はペルフェクタの技術を使った義眼となっている。チェーザレの配下であるが、互いに信頼し合ってはいない。西の星へと連れて来られたジャンヌを彼女の生まれたドンレミ村に連れ出し、神器に認められて「円卓の同志」に参列することを願ってジャンヌを火刑にかけようとする。彼女の死後に嘘でも天啓の能力を継ごうとしたが失敗する。その後、自ら小型イクサヨロイに乗り込み東の星へ帰還しようとするアヅチを追い、ミツヒデとカエサルが西の星へ取り残される原因を作った。それ以降は服装をドレスから軽装(ショートパンツ姿)に変えている。後にチェーザレの側のベッドで血を吐いている描写があり、さらにペルフェクタの一人として姿を見せたことから、チェーザレに殺されてしまったと考えられる。
ドーレ、ジル
声 - 井口裕香(ドーレ)、古川慎(ジル)
ドンレミ村の住民で、ジャンヌの幼馴染達。ドーレは女性、ジルは男性。幼少期にはジャンヌが悪魔の子であるという村の流言を信じてジャンヌをいじめていた。ジャンヌがマキャベリによって連行されてくると、ジャンヌについての流言を証言させられる。その後は正義と罪悪感の中で葛藤するが、ジャンヌが身を挺して村人達を火災から守った事から翻意し、チェーザレの追手からジャンヌたちを逃がしたが、直後に起きた龍脈の異常により、村ともども灰となって消えてしまう。

注釈

  1. ^ アニメ第1話では、ノブナガやジャンヌが本能寺の変魔女裁判火刑といった史実上の自身の死を何度も夢で見ていることが描かれ、現実の歴史と無縁な並行世界ではなく、何らかの繋がりを持つ世界であることが暗示されている。
  2. ^ 龍脈のクオンタムの流れを使った「未来予知」、「先読み」のこと。ただし、人間の意思や決断で変動するため、精度は定かではない。
  3. ^ 住んでいた村がタケダ軍に襲われ、雑兵が乗る小型イクサヨロイに下半身を踏み潰されるという凄惨な最期となっている。
  4. ^ 漫画版ではギネヴィア・レオデグランスという名前で、物語のキーパーソンとなっている。

出典

  1. ^ a b 河森正治監督の新企画第1弾「ノブナガ」多次元プロジェクト「The Fool」始動”. アニメ!アニメ! (2013年3月21日). 2013年11月8日閲覧。
  2. ^ a b 多次元プロジェクト“The Fool” 第1回作品 「ノブナガ・ザ・フール」公演リポート”. a-ticket (2013年12月20日). 2014年1月6日閲覧。
  3. ^ 月刊ニュータイプ』2013年12月号、KADOKAWA、2013年11月9日、32頁。 
  4. ^ a b アニメージュ』2014年1月号、徳間書店、2013年12月10日。 
  5. ^ a b c d e f g h i j k l 『オトナアニメ Vol.32』洋泉社、2013年12月27日発行、145頁、ISBN 978-4-8003-0284-7
  6. ^ a b c d e f g h i 『グレートメカニックDX.28』第28巻、双葉社、2014年3月、56-63頁、単行本 ISBN 978-4-575-46480-1 
  7. ^ 『グレートメカニックDX.27』第27巻、双葉社、2013年12月、単行本 ISBN 978-4-575-46478-8 
  8. ^ a b 河森正治総監督「ノブナガ・ザ・フール」 Live Voice出演に宮野真守、日笠陽子、櫻井孝宏発表”. アニメ!アニメ! (2013年7月1日). 2013年11月8日閲覧。
  9. ^ 宮野真守さん、櫻井孝宏さん、梶裕貴さんら人気声優陣が登場! ノブナガ・ザ・フール第1回公演「act.1~乱の胎動~」公式レポートをお届け!”. アニメイトタイムズ. (2013年12月12日). 2018年11月6日閲覧。
  10. ^ 宮野真守さんら声優陣も出演した舞台「ノブナガ・ザ・フール 第2回公演“act.2 ~乱の恋人~”」 (昼公演)より、公式レポートが到着! 第3回公演開催も大発表!”. アニメイトタイムズ. (2014年4月22日). 2018年11月6日閲覧。
  11. ^ 7月20日に開催した舞台「ノブナガ・ザ・フール第3回公演“act.3 ~最後の晩餐~”」より、公式レポートをお届け!”. アニメイトタイムズ. (2014年8月13日). 2018年11月6日閲覧。
  12. ^ デイリースポーツonline (2013年12月19日). “現役タカラジェンヌが声優挑戦”. https://www.daily.co.jp/newsflash/gossip/2013/12/19/0006582766.shtml 2014年1月5日閲覧。 
  13. ^ アキバ総研 (2014年1月15日). “TVアニメ「ノブナガ・ザ・フール」、宝塚歌劇団宙組・七海ひろきの声優参加経緯が判明! 取材で舞台を観た河森正治が抜擢”. http://akiba-souken.com/article/anime/18883/ 2014年1月16日閲覧。 
  14. ^ TOKYO ANIME NEWS (2014年1月18日). “茅原実里さんによる生ライブも行われた「『ノブナガ・ザ・フール』先行上映会 ~愛よ、世界を破壊せよ~」イベントレポート!”. http://tokyo-anime-news.jp/?p=19889 2014年1月18日閲覧。 
  15. ^ 4/30にシングル2タイトル同時リリース決定!!”. JAM Project Official Website (2014年2月11日). 2014年2月11日閲覧。





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