トゥデイ (テレビ番組) 歴史

トゥデイ (テレビ番組)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/04 10:07 UTC 版)

歴史

経緯

2009年から2013年まで使用されたロゴ

1952年1月14日に、当時NBC副会長を務めていたテレビジョン・エグゼクティブのシルヴェスター・ウィーヴァーの発案によるものとして放映された。ウィーヴァーは1953年から1955年まで社長を務め、その間に『トゥデイ』の兄弟番組である深夜のトーク番組『ザ・トゥナイト・ショー』が初放送された。制作前、提案された仮題は『ザ・ライズ・アンド・シャイン・レビューThe Rise and Shine Revue)」だった[3]ジェローム・アラン・ダンジグ英語版が最初にスーパーバイザーを務めていた[4]

初代ホストであるデイブ・ギャロウェイ英語版によって初放送された際、このジャンルで最初の番組だった。国内ニュースのヘッドライン、事件関係者へのインタビュー、ライフスタイルの特集、その他の面白ニュースや宣伝(初期にチンパンジーJ・フレッド・マグス英語版が番組のマスコットを務めた)、ネットワーク系列局からのローカルニュースを組み合わせた。これにより、ABCの『グッド・モーニング・アメリカ』やCBSの『ジ・アーリー・ショー』(現在は放送終了)を含む、同様のタイプの他のいくつかの番組を生み出した。また、海外の朝のニュース番組の手本となっており、イギリスBBCの『ブレックファスト・タイム』、TV-am英語版の『グッド・モーニング・ブリテン』、カナダCTVテレビジョンネットワークの『カナダAM』、オーストラリアセブン・ネットワークの『サンライズ (オーストラリアのテレビ番組)英語版』、日本では日本テレビが『NTVニュース(朝)』を、日本教育テレビ(現・テレビ朝日)が『モーニングショー』が始まった。

放送中の初代ホストのデイブ・ギャロウェイ英語版
1954年のギャロウェイと、マスコットのJ・フレッド・マグスとその仲間
1952年1月のセット

スケジューリングの歴史

番組開始当初、東部標準時中部標準時のエリアでのみ生中継で、毎朝3時間放送されていたがそれぞれで視聴できるのは2時間のみであった。1958年から遅延送出システムにより標準時が違うエリアでも同じ放送が視聴できるようになった。司会者デイヴ・ギャロウェイの健康問題により、1958年夏から生放送が中止になり、前日午後に収録され編集された録画番組が放送されるようになった。多方面からの批判を受け、1961年7月、司会がギャロウェイからジョン・チャンセラーに交代された[5]

長年アラスカハワイヴァージン諸島を除く全域で午前7時から9時までの2時間番組として放送してきたが、2000年10月2日、3時間番組に拡大され、2007年9月10日、4時間番組にさらに拡大された。マサチューセッツ州ボストンWHDH-TVなどいくつかのローカル局では3時間目と4時間目の放送は録画放送となった。

最初の3時間の放送では各時間の25分と55分から5分間、ローカル局のニュースが挿入され、その間NBCで放送される内容はローカルでは見ることができない。

一般的に東部標準時では生放送となるが、その他のエリアでは午前7時からの録画放送となる。ニュース速報が入った場合は東海岸版が生放送され、速報が終われば西海岸の録画放送に戻る。番組視聴者は太平洋標準時であることおよび録画放送されることに留意する。番組放送時間帯に特別報道番組が入った場合、『トゥデイ』のアンカーが番組を進行する。

スタジオ

『トゥデイ』は当初、現在のスタジオ近くのクリスティーズのオークション・ハウスのある49番通りのRCAエキシビション・ホールから放送されていた。最初のセットはギャロウェイが「世界の中枢」と呼んだ、セットと舞台裏を隔てる壁のない機能的なニュースルームであり、ギャロウェイやスタッフ達はセットと舞台裏を行き来することもあった。カメラ・クルーや技術士が画面に映ったり、画面外でギャロウェイが会話する声なども聞こえた。次第に機械やスタッフはニュースや天気予報を取りまとめるために舞台裏に配置され、1955年までにニュースルームはなくなった。

当時NBCはRCAに所有されていたのだが、1958年夏、番組制作会社のフィルコは『トゥデイ』の常設スタジオがRCAエキシビション・ホールにあることは不当であると批判した。1958年7月7日、圧力に屈して『トゥデイ』は向かいのRCAビルディングのスタジオ3Kに移動し、1960年代初頭までここから放送し続けた。

1962年7月9日、当時フロリダ・ショウケースの敷地であった道沿いの敷地をスタジオとした。『トゥデイ』製作陣は毎日フロリダ・ショウケースの旅行関連商品を移動させ、セット、机、椅子、カメラを運び入れなくてはならなかった。東部標準時の午前9時に撮影が終わると、セットを片付けて商品を戻していた。

フロリダ・ショウケースで3年ほど撮影を続け、1965年9月13日、RCAビルディングに戻った。この頃からニュース番組はカラー放送となっていったが、NBCはカラー・カメラが高価なため、4台揃えることができなかった。

次の20年間、『トゥデイ』はNBC本社ビルで1970年代にはスタジオ3K、1970年代後期と1980年代初頭にはスタジオ8G(『サタデー・ナイト・ライブ』が使用していたスタジオ8Gの隣)、1983年から1994年にはスタジオ3Bなど3階、6階、8階を使用していた。1994年6月20日、現在の道沿いのスタジオに移動した。

1990年代のセットで撮影し始めると、FOXニュースの『Fox & Friends 』(6番街)、CNNの『American Morning 』(2005年夏、道沿いのスタジオをやめ、コロンバスサークルタイムワーナーセンターの上階に移動した)、ABCの『グッド・モーニング・アメリカ』(タイムズスクエア・スタジオ)など多くのニュース系番組が道沿いのスタジオに移動した。

2006年、1080i高精細度テレビジョン放送の準備ため大幅な改築を行なうこととなった。ケイティ・クーリック降板後の2006年夏の新しいセットの準備中、2004年からオリンピックの放送に使用されているロックフェラー・プラザの臨時屋外スタジオから放送していた[6]。2006年8月28日の週、屋外スタジオの場所がMTV Video Music Awardsのレッド・カーペット・ブースとなるため、スタジオ1Aの外側に臨時に移動した。この臨時のスタジオは『デイトライン』でも悪天候の場合にも使用された。この番組は30ロックフェラー・プラザの臨時屋外セットおよび、2007年10月22日よりMSNBCの『カウントダウン・ウィズ・キース・オルバーマン』が使用している30ロックフェラー・プラザのスタジオ1Aも使用していた。

2006年9月13日、改修されたスタジオ1Aに移動した。この新たなスタジオはインタビュー・エリア、カウチ・エリア、ニュース・デスク、多目的エリア、ホームの5箇所に分けられた。103インチの巨大なパナソニック製のプラズマ・モニターがしばしば背景に使用される。キッチン・セットはメイン・スタジオの上階に設置されている。ブルーバックは番組冒頭にホームで使用され、それ以外はホームの外側で上下させて使用している。

2013年初頭から中期にかけて、備品だけでなくグラフィックやセットなどの若干の変更が行われた。同年、ガスリン、ロウアー、モラルズ、ロカーの4名のメイン・アンカーが席につくことができる、新たなさらに大きなアンカー・デスクが設置された。エンターテイメント記事のアンカーであるモラルズはこの端の席についている。番組3時間目のコーナーにも新たな大きな机が設置された。2013年8月16日以降、よりモダンに改修されるためにスタジオ1Aを離れた。

2013年9月16日、新しいセットおよびグラフィックが登場した(当初9月9日に予定されていたが、仕上げのために1週間延期された)。ホームや番組冒頭に出演する司会者がいる場所は360度回転することができ、そのため30分でカメラの視点や方向を変えることができる。アンカー達が座り、トピックを語り合うソファ・エリアには新しいカウチと背景が追加された。ツイッターのコメント、トレンドなトピックなどを表示するスクリーンのある「オレンジ・ルーム」と呼ばれるソーシャル・メディア・エリアがスタジオ1Aに追加された[7]。このエリアでのコーナーにカーソン・デイリーが登場することになった[8]。6フィート×16フィートのスクリーンに繋がった6つのスクリーンがファッション/スペシャル・トピック・エリアに追加された。最初の2日間、アンカー、ロカー、ニュースリーダーにより、新セットについて強調された。

新たなセットでのグラフィックが見直された。孔雀のアニメのロゴはスクリーンの左隅から右下に移動された。2013年9月13日にこの位置でのロゴが登場し、日の出を表す半円のアーチは赤、オレンジ、黄色の濃淡の5本の線からオレンジ1色の3本線になった。


  1. ^ Steinberg, Brian (2018年1月17日). “Libby Leist Will Lead NBC's 'Today' to Tomorrow”. バラエティ. https://variety.com/2018/tv/news/libby-leist-nbc-today-1202666925/ 
  2. ^ NBCユニバーサル、32年までの五輪放映権を獲得”. ウォール・ストリート・ジャーナル (2014年5月8日). 2016年8月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月16日閲覧。
  3. ^ Weiner, Ed; Editors of TV Guide (1992). The TV Guide TV Book: 40 Years of the All-Time Greatest Television Facts, Fads, Hits, and History. New York City: Harper Collins. p. 173. ISBN 0-06-096914-8. https://archive.org/details/tvguidetvbook40y00wein 
  4. ^ Jerome A. Danzig, 88, Rockefeller Adviser”. ニューヨーク・タイムズ (2001年7月18日). 2022年1月17日閲覧。
  5. ^ Shepard, Richard F. (1961年6月30日). “Stevenson Plans ABC Series”. New York Times: p. 55 
  6. ^ Dickson, Glen (2006年8月21日). “A New Dawn for 'Today’”. Broadcasting & Cable. 2006年8月21日閲覧。
  7. ^ 'Today' show introduces new set, Orange Room to much fanfare, New York Daily News, September 16, 2013.
  8. ^ 'Today' show gets makeover with new set, Carson Daly, Reuters, September 12, 2013.
  9. ^ National Broadcasting Company, "Today" promotional material, 1951.





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