STS-60
名称:STS-60
オービター名称:ディスカバリー
打ち上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1994年2月3日
着陸年月日:1994年2月11日
宇宙飛行士:チャールス・F・ボルデン/ケネス・S・レイグラー・ジュニア/N・ジャン・デイビス/ロナルド・M・セガ/フランクリン・R・チャン−ディアズ/サーゲイ・K・クリカレブ
飛行時間:199時間9分
STS-60ディスカバリーには、航跡保護設備(WSF)が積みこまれていました。
WSFは、宇宙の真空を利用して実験を行なうためのもので、直径約360cmのパラボラ・アンテナのような形をした装置です。通信システムや航空電子工学システム、太陽電池、推進装置が備わっていました。
ロボットアームで宇宙空間に放出されたWSFは、約73?q離れた地点をディスカバリーとならんで飛行し、実験が終わったあと再びディスカバリーに回収されました。このときWSFで行なわれた実験は、電子工学で使うためのまったく新しい材料(とても薄い膜)を試作することでした。
そのほかにも、スペースハブ(宇宙実験室)においてさまざまな科学実験が行なわれ、約9日間の飛行を終えてディスカバリーは地球に戻りました。
1.どんな形をして、どのような性能を持っているの
スペースシャトル・ディスカバリーは、オービター(軌道船)と呼ばれる有人宇宙船(ディスカバリー)と、それを打ち上げるための固体燃料ブースターロケット2基、液体燃料を入れてある外部タンクからなっています。全体の長さは56m、高さ23m、重さ2,000tで、オービターだけの長さは37m、高さ17m、重さ85tです。外部タンクは使い捨てですが、オービターとブースターロケットはくりかえし使われます。
2.打ち上げや飛行の順序はどうなっているの?
ブースターロケットの噴射と、外部タンクの液体燃料を使うオービターの噴射で打ち上げます。2分後に、燃料の燃えつきたブースターロケットが切り離され、パラシュートで落下します。8分後、高度250kmから400kmに達したとき外部タンクが切り離され、オービターは軌道修正用エンジンで地球周回軌道に乗ります。オービターが地球に戻るときは、グライダーのように滑空しながら着陸します。
3.宇宙飛行の目的は?
航跡保護設備(WSF)やスペースハブ(宇宙実験室)を使った科学実験です。
4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの?
宇宙の真空を利用して新しい材料を作るなど、さまざまな科学実験が行なわれました。
※参考文献:「Newton CollectionII 宇宙開発」竹内 均・監修(教育社)1992年発行「SPACE ATLAS 宇宙のすべてがわかる本」河島信樹・監修/三品隆司・著(PHP研究所)1995年発行
STS-60
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/25 18:52 UTC 版)
STS-60は、アメリカ合衆国とロシアによるシャトル・ミール計画の最初のミッションであり、セルゲイ・クリカレフがロシアの宇宙飛行士として初めてスペースシャトルに搭乗した。1994年2月3日にスペースシャトル・ディスカバリーでケネディ宇宙センター第39発射施設Aから打ち上げられた。このミッションでは、ウェークシールド・ファシリティ(WSF)とスペースハブが軌道に運ばれ、また宇宙ステーションミール上から、音声のリアルタイム双方向リンクを行った。
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- 2 STS-60の概要
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