アイトリプルイー‐はちまるにてんいちいち‐ジェー【IEEE 802.11j】
読み方:あいとりぷるいーはちまるにてんいちいちじぇー
IEEE 802.11j
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 23:21 UTC 版)
「IEEE 802.11」の記事における「IEEE 802.11j」の解説
これはIEEE 802.11aを日本向けに修正した規格である。ただし文字jはJapanの頭文字を意味するものではなく、IEEE内のプロジェクト名として偶然割り当てられたものである。 日本国内でデータ通信用として割当てられた周波数のうちで、IEEE 802.11aが使用する5.2 GHz付近のCバンドの周波数は日本では衛星通信・気象レーダーや地球観測衛星で使用しているので、屋外での使用はできず、電波法の一部改正及び周波数の割当によりデータ通信用として新たに割当られた4.9∼5.0GHzの利用(「5GHz帯無線アクセスシステム」として、屋外での利用も許可された。ただし届出制による免許を必要とする。)に合わせてIEEE 802.11aを修正したものがIEEE 802.11jである。 当初、4.4 - 5.0 GHzは5 GHz帯電気通信業務用固定無線システム(テレビ中継など)との共用であったため、2005年11月から2012年11月までは地域限定での利用となっていたが、2012年11月までに他の周波数・光回線への移行が完了したため、地域制限を撤廃して全国で利用できるようになった。 4.9 GHz帯を利用している他の機器は無いので電波の干渉が少ない。電波法の規定により、利用局の登録が必要であるが、屋内・屋外のどちらでも利用ができる。取り付けアンテナにより、屋内での用途に留まらず、屋外の離島間通信のような10 km程度の距離の通信用バックボーンとしてデジタル・ディバイド解消への活用が期待されている。 諸元 周波数帯:4900 MHz - 5000 MHz チャンネル:4920 MHz / 4940 MHz / 4960 MHz / 4980 MHz の合計4ch チャンネル間隔:20 MHz / 10 MHz / 5 MHz 空中線電力:250 mW (23.98 dBm) ※参考 電力デシベル表示 1 mW = 0 dBm 広大な工事現場・農場・工場などの構内LANや、離れた施設間を繋ぐLAN回線、自治体・自治会などの自営無線IP通信、ADSL・光回線を引くことが困難な地域で提供されている無線インターネット回線「スカイネットV」・「宜野座村ブロードバンドサービス 宜野座BB」などで使用されている。
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