回折限界とは? わかりやすく解説

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かいせつ‐げんかい〔クワイセツ‐〕【回折限界】

読み方:かいせつげんかい

望遠鏡顕微鏡などの光学系における、光の回折により制限される解像力または分解能理論的限界望遠鏡場合角度分解能波長λ、口径Dとすると、1.2λ/Dラジアン程度顕微鏡場合空間分解能波長λの半分程度となる。


回折限界

読み方かいせつげんかい
【英】diffraction limited lens

回折限界とは、光が波の性質をもつために、その波長より小さスケールを扱うことができないという限界のことである。「回折」とは、光の波が物体後ろのような一見到達不可能であるよう思われる領域まで回り込んで伝わってゆく現象を指す。

例えば、光をレンズ集光させて光スポット作る際、どこまで小さくスポット絞れるかについては光の波長レンズ開口数決定され、あるサイズ限界としてそれ以上小さく絞ることはできない同じく顕微鏡などの分解能は、光の波長対物レンズ開口数決定される

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回折限界

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/01 08:57 UTC 版)

回折限界(かいせつげんかい、: diffraction-limit)とは、顕微鏡望遠鏡などの光学系における、回折に起因する、分解能の理論的な限界である[1]。回折限界は、対象を識別するために必要な緻密さと比較して、光の波長が十分に長いことによって生じるため、回折限界を超える分解能を得るためには、より短い波長の波(例えば、電子線)を観測に用いる等の手段が考えられる。


  1. ^ デジタル大辞泉. “回折限界とは” (日本語). コトバンク. 2020年11月1日閲覧。
  2. ^ Born, Max; Emil Wolf (1997). Principles of Optics. Cambridge University Press. ISBN 0-521-63921-2 
  3. ^ Lipson, Lipson and Tannhauser (1998). Optical Physics. United Kingdom: Cambridge. pp. 340. ISBN 978-0-521-43047-0 
  4. ^ Fliegel, Karel (December 2004). “Modeling and Measurement of Image Sensor Characteristics”. Radioengineering 13 (4). http://www.radioeng.cz/fulltexts/2004/04_04_27_34.pdf. 
  5. ^ Niek van Hulst (2009). “Many photons get more out of diffraction”. Optics & Photonics Focus 4 (1). http://www.opfocus.org/index.php?topic=story&v=4&s=1. 
  6. ^ Streibl, Norbert (February 1985). “Three-dimensional imaging by a microscope”. Journal of the Optical Society of America A 2 (2): 121–127. Bibcode1985JOSAA...2..121S. doi:10.1364/JOSAA.2.000121. 
  7. ^ Sheppard, C.J.R.; Mao, X.Q. (September 1989). “Three-dimensional imaging in a microscope”. Journal of the Optical Society of America A 6 (9): 1260–1269. Bibcode1989JOSAA...6.1260S. doi:10.1364/JOSAA.6.001260. 



回折限界

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 07:48 UTC 版)

回折」の記事における「回折限界」の解説

1873年エルンスト・アッベによって光学顕微鏡分解能高めることは困難であること以下の式により示された。 光の波長:λ、媒体屈折率:n 、入射角: θ {\displaystyle \theta } 、開口数:NA d = λ 2 n sin ⁡ θ = λ 2 N A {\displaystyle d={\frac {\lambda }{2n\sin \theta }}={\frac {\lambda }{2\mathrm {NA} }}} 従来幾何光学系では回折限界のため光学顕微鏡分解能は200nmが限界とされてきた。近年、この限界超える超解像顕微鏡徐々に普及しつつある。また、集積回路製造においてはステッパー使用される光源波長が短い程、微細化可能になるが、実用的な波長短くする事には限界があるので液浸により屈折率高めたり開口数大きくすると分解能向上する

※この「回折限界」の解説は、「回折」の解説の一部です。
「回折限界」を含む「回折」の記事については、「回折」の概要を参照ください。

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