軌道回路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/30 23:04 UTC 版)
軌道回路(きどうかいろ)は、鉄道において線路上の特定区間に列車が存在するかどうかを検知する電気的な装置である。閉塞のための信号装置を動かすために用いる。
注釈
- ^ JRでは、死空間の長さを6020mm以下に制限しており、死空間同士又は隣接の軌道回路との距離は、死空間が1210mm以上では1500mm以上、死空間が1210mm以下では制限無しとしている。
- ^ この用語法は、鉄道用のリレーで特に使われているものであり、電気分野で一般に使われているものではないので一般の場合などに注意。
- ^ 一部の交流軌道回路のみ使用。
- ^ 供給を受けた電気を負荷が使用しながら、蓄電池に電気を充電する方式。
- ^ 軌道継電器は軌道コイルと局部コイルの2つのコイルを組合せた構造になっており、軌道コイルには軌道回路からの電圧、局部コイルには配電線からの電圧が繋がっており、2つのコイルの電圧の位相差により電力用積算電力計と同じ原理で軌道継電器の回転方向が変わり、それにより接点を切替える構造になっている。
- ^ 2次コイルに信号電流が流れる場合には、1次コイル側に電圧が誘導されて、レールに信号電流が流れる。
出典
- ^ 南海、遮断機誤作動で作業車と車衝突 電気系統不具合 今年5月 毎日新聞 2019年9月2日
軌道回路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/13 00:16 UTC 版)
詳細は「軌道回路」を参照 列車がその区間に在線しているかどうかを検知する方法として一般的なものは軌道回路である。各区間の走行用のレールは他の区間と電気的に絶縁されており、区間の一方の端でレールに電流を流す。リレーが反対側の端に取り付けられている。列車が在線していない場合、リレーによって電流の回路が形成され、リレーが動作する。列車がその区間に進入すると、列車の車軸が回路を短絡して電流がリレーに流れなくなり、リレーが落下する。 この方式では、明示的に列車の全てが閉塞区間を出たことを検出する必要がない。列車の一部が分離して閉塞区間に残留した場合、その残留した車両自体が軌道回路によって検知され続けるからである。 この方式の回路は、信号を現示すると共にその他の連動目的でも列車を検知するために用いられている。例えば、分岐器の上に列車が在線している時にその分岐器を転換させないようにするといった目的でも用いられる。電気回路は、信号機に進行現示を出す前に関連する分岐器が正しく開通していることを保証する目的でも用いられる。軌道回路方式を利用している区間では、保線の係員などは軌道短絡器というクリップと導線で構成された機材を携帯しており、軌道に欠陥を発見した場合などにこれを使って両方のレールを短絡する。これにより当該区間の信号機は停止現示に変わり、信号手に連絡を取るよりも速く事故の発生を防止できる。
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軌道回路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 14:02 UTC 版)
詳細は「軌道回路」を参照 自動閉塞方式ならびに非自動閉塞方式の連査閉塞式・連動閉塞式では、線路に電流を流して車両が線路上にあることを検知する(線路上に車両があればそこが短絡されて電流が流れる)。これを、車両が線路と電気回路を構成することから「軌道回路」と呼ぶ。 軌道回路の設置 \ 自動・非自動自動閉塞方式非自動閉塞方式駅間に連続した軌道回路を持つ自動閉塞式・車内信号閉塞式 連動閉塞式 停車場構内のみに軌道回路を持つ特殊自動閉塞式 連査閉塞式
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軌道回路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/12 19:11 UTC 版)
現在世界的に多くの鉄道で用いられている列車位置検知技術が、19世紀末にアメリカ合衆国で発明された軌道回路である。2本のレールに信号電流を流しておき、列車がその区間に進入すると車軸によって両方のレールが短絡されて信号電流がリレーに流れなくなることによって列車の位置を検知する。位置の検知精度は、線路をどれほど細かく区切って軌道回路を設置するかに依存している。 長所としては、たとえ停電して一時的に機能しなくなっても、電源が回復すれば再び線路の短絡状況によりすぐに列車の現在位置を確定できるということがある。また保安目的では、線路が破損しても列車が検知されたのと同じ状態になるため安全である。列車の連結が外れて区間内に車両が残留してしまった場合でも、軌道回路は車両を検知し続けるのでこれも安全に寄与する。 短所としては、多くの地上設備を設置して検知する方式であるためコストが掛かるという点がある。また、線路や列車の条件に応じて細かく感度を調節しメンテナンスしなければならず、これにもコストが嵩む。両方の車輪が電気的に絶縁されている車両は検知することができない。レール表面の錆などにより検知に失敗することもある。区間ごとの検知であるため速度照査のように連続的に位置情報を必要とする目的には使うことができない。また列車の進行方向も検出することができないが、これは隣接する軌道回路の情報と合わせることで克服することができる。
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