直列4気筒OHV(排気量=1,789cc、欧州仕様最高出力=95仏馬力/5,000rpm、欧州仕様最大トルク=14.7kgm/3,500rpm)
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「MG・MGB」の記事における「直列4気筒OHV(排気量=1,789cc、欧州仕様最高出力=95仏馬力/5,000rpm、欧州仕様最大トルク=14.7kgm/3,500rpm)」の解説
MGBシリーズの基本エンジン。呼称は「BMC Bタイプ」。MGAに搭載されていたエンジンの排気量を拡大したもので、MGB搭載にあたり幾つかの改良が施されている。MGB生産終了まで基本構造に大きな変更はなかったが、モデルライフ初期の1964年10月にクランクシャフトのメインベアリング数が3つから5つに増やされ、耐久性が若干上がっている。 その他幾度か細かい仕様変更があったが、その内容は組み合わされるキャブレターの変更や、それに伴う圧縮比の変更、吸排気系の調整変更、未燃焼ガスの燃焼促進機構(エアポンプ)付加等、何れも比較的小規模なものに留まった。これら仕様変更により出力は年代によって僅かに異なっており、初期モデルは95馬力程度、排気ガス規制装置等が付加されていった後期モデルは90馬力程度、規制が厳しい北米・日本仕様は更に出力が絞られ80馬力から65馬力程度であった。但し英国最終モデルでは再び95馬力程度に戻された。現在残存している各車は、年代的にエンジンがオーバーホールを受けたり換装されている個体が多く、その際にチューンナップされるなどで、出力が製造当時より向上していることが多いと考えられる。特に後期型18V型エンジンは出力向上させやすいとされる。 元々「BMC Bタイプ」エンジンは、1947年にオースチン社で「A40デヴォン用に開発された1.2Lが原型で、1951年の後継モデル・A40サマーセットにも継承され、1952-53年に排気量拡大を可能とするブロック全体の再設計を受けたものである。高い生産性と信頼性を備えていたことからBMC成立後の中型標準エンジンとなり、排気量が順次拡大されつつ、MGマグネット、オースチンA50、MGA、ナッシュメトロポリタン、TVR・グランチュラ等多くの車種に活用され、MGB搭載にあたって排気量はついに1.8Lにまで拡大された。 現在、このエンジンはMGB自体の存続に合わせ数多く現存しており、ほぼ全ての交換パーツやチューニングパーツも豊富に用意され、エンジン全体のリビルド品も流通している。中には各部の改良を前提に、排気量を2L以上まで拡大したチューニングエンジンも登場している。現存するエンジンの大半は、オーバーホールの課程で少なからず何かしらの改造・改良が施されていると推測される。
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