画素変換
液晶は画素数が固定なので、画素数の異なるソース映像を映す時は画素変換を行なう。例えばVGA信号(480×640)をSVGA全パネルで映す時はVGAの画素数を600×800に変換する。変換時偽信号発生は避けられない。
(執筆:オーディオビジュアル評論家 麻倉怜士)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。
画素変換
プラズマに限らず、固定画素のディスプレイに画像を表示する場合、映像信号をその画像構造に合せて変換する必要がある。この信号処理の良し悪しはそのまま画質に効いてくるため、ひじょうに重要な意味を持つ。
(執筆:オーディオビジュアル評論家 藤原陽祐)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。
画素変換
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 20:59 UTC 版)
従来の映像が約34万画素であるのに対し、HD映像は約210万画素である。画素数の違いから、そのままハイビジョンテレビで表示すると少ない画素を約210万画素に引き伸ばす事になるため、映像のボケや色にじみなどが発生する。そこで電機メーカー各社は独自の画素変換技術を開発し、製品に搭載させている。 アップコンバート技術はブラウン管テレビの時代にも存在し、標準画質のアナログ放送を高密度に補完する技術が一部の製品に搭載されていた。同時期、国内のその他メーカーにおいてはアップコンバートはおろか、画像処理技術自体があまり重要視されなかったため、海外メーカーや、海外の開発部門に大きく後れを取る結果になってしまった。 薄型テレビの普及率上昇と共にアップコンバートの重要性が認識されるようになった(アップコンバート処理をしないハイビジョン液晶/プラズマテレビは標準画質の映像入力の再現性が弱く、ブラウン管より画質が劣るという評価の一因になっていた)。DVDプレーヤー/レコーダーにもアップコンバート機能を搭載するものが増え、特にデジタルハイビジョン放送に対応するDVD/BDレコーダーでは当たり前になっている。 日本のデジタルハイビジョン放送ではSD (480i) →1080i(主に1440×1080i)のアップコンバートが行われるが、薄型テレビ・DVD/BDレコーダー・プレーヤー等では1080i以下の全ての映像信号を1080p (1920×1080p) に補完できるものも増えている。(厳密には画素変換だけでなくI/P変換(インターレースからプログレッシブへの補完)も同時に行われている。) 大画面高画質TVなど商業製品の宣伝では、VHSビデオやDVD-Videoなどの標準画質の映像であっても、標準画質以上の画質で楽しめると謳われることがあるが、元となる映像ソースの情報量がハイビジョンのおおよそ1/4ほどであるため、最初から存在しない情報を演算などによって後から作り出せることはありえず、擬似補完的なものであって、感覚的な精細度の向上を目指したものとなる。例えば、映像中のオブジェクトの輪郭を検出してエッジを強調する(周波数特性で言えば高域を強調する)ことによりシャープさを感じさせるなどである。それでも、半導体による画像処理専用ICが開発され、ブラウン管テレビから液晶ディスプレイを用いた薄型テレビが一般的になり、そのようなICが量産されるようになると価格低下と性能向上が進み、ブラウン管テレビの時代に比べてアップコンバートの精度が大きく向上している。 過去に標準画質で収録した映像ソースをBlu-ray Discで発売する際にも、アップコンバート技術は重要視されており、特に貴重な映像に関しては映像制作スタジオにて入念に手が加えられ発売される例が多い。特に映画や著名なアーティストのライブ映像に関しては顕著である。しかし、映像品質向上の努力にも関わらず、本質的な情報量は全く変わらないため、ハイビジョン機材を用いて収録された映像と比較すれば見劣りしてしまっている。(理論的な考察としては情報理論, エントロピーが参考になる) また、地上デジタルテレビ放送や高精細度テレビジョン放送、BDビデオといった高い解像度の動画を再生するのと同様に、YouTubeのようなインターネット経由の比較的低い解像度の動画までリビングルームの大画面TVで鑑賞する要求に対応して、いっそう高い解像度向上/補完精度を持った製品が登場するようになっている。このような高性能半導体を採用した電気製品では、擬似的に画面解像度を向上させることが可能になり、従来のアップコンバートと区別する意味で2008年頃から宣伝文句として「超解像技術」と呼ぶようになっている。
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