瓦版とは? わかりやすく解説

かわら‐ばん〔かはら‐〕【瓦版】

読み方:かわらばん

江戸時代天災地変火事心中などの事件速報記事にして街頭で売り歩いた印刷物。ふつう半紙一枚刷り原版として木版が残るが、もとは粘土に文字や絵を彫り、瓦のように焼いて作ったという。読み売り


瓦版

読み方:カワラバン(kawaraban)

新聞祖型となる木版一枚摺印刷物


瓦版(かわらばん)

瓦版はわが国における新聞ルーツとされるもので、1615年大阪夏の陣伝えたものが現存する最古のものであると言われている。瓦版はこうした大事件火事地震などのニュース絵入り1枚刷り販売された。なぜ瓦版というかはっきりしていないが、初期の頃粘土焼き固めたのようなものを板木代わりに使っていたことからきているという説もある。
しかし瓦版といった名称が一般的になったのは、明治以降のことであり、それまで街頭で大きな声で読みながら売っていたいたことから、読売よみうり)という名で知られていた。ちょうど大きさが瓦と同じ程度であったので収集家達が、その大きさから瓦版と言うようになったとも想像できる


瓦版

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/26 01:40 UTC 版)

瓦版(かわらばん)は、江戸時代日本で普及していた、時事性・速報性の高いニュースを扱った印刷物をいう。天変地異大火心中などに代表される、庶民の関心事を盛んに報じた。街頭で読み上げながら売り歩いたことから、読売讀賣)ともいう。木版摺りが一般的。


注釈

  1. ^ 旧暦の享保7年2月1日と2月30日(同月最終日)は、新暦グレゴリオ暦)では1722年3月17日と4月15日。
  2. ^ 旧暦の享保9年6月1日と6月30日(同月最終日)は、新暦(グレゴリオ暦)では1724年7月20日と8月18日。

出典

  1. ^ 森田健司 「江戸時代における「かわら版販売者」の形装」『大阪学院大学通信』第46巻第12号、2016年3月1日、pp.1-27.
  2. ^ 『精選版日本国語大辞典』「大坂安部之合戦之図」と「大坂卯年図」とする。
  3. ^ a b c d 稲垣史生三田村鳶魚 江戸武家辞典』 青蛙房 新装版2007年 p.260.
  4. ^ 全国歴史教育研究協議会編 『日本史Ⓑ用語集』 山川出版社 16刷1998年(1刷1995年) p.160
  5. ^ 港区立 港郷土資料館へ行ってみよう! 第11号”. 東京都港区立港郷土資料館. 2019年10月25日閲覧。
  6. ^ 根岸茂夫 『大名行列を解剖する 江戸の人材派遣』 吉川弘文館 (第1刷2009年)第2刷2010年 p.72
  7. ^ 北原糸子 『メディア環境の近代化 災害写真を中心に』 御茶の水書房 2012年 p.29.p.30に「大洪水細見之図」、p.31に「大阪市街浸水地の図」が掲載されている。
  8. ^ 『精選版日本国語大辞典』では、そうした説があるが確証はないとする。
  9. ^ 『日本大百科全書』では、そうした説もあるが不明確とする。
  10. ^ 『精選版日本国語大辞典』
  11. ^ 『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』


「瓦版」の続きの解説一覧

瓦版

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 08:58 UTC 版)

彩雲国物語 (アニメ)」の記事における「瓦版」の解説

彩雲国物語最新情報紹介

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瓦版

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 05:57 UTC 版)

鯰絵」の記事における「瓦版」の解説

江戸時代地震の被害状況復興様子が、瓦版で各地伝えられた。地震報じた瓦版にナマズ登場したのは、1819年文政2年)の伊勢美濃近江地震最初とみられている。この瓦版は「文政己卯大角力」と題され擬人化されナマズ神々相撲をとる姿が描かれている。1847年善光寺地震弘化4年3月24日)では歌川国輝による「さてハしんしうぜん光寺」にナマズ現れるほか、1853年小田原地震嘉永6年2月2日)や翌年安政東海地震嘉永7年11月4日)の後にも鯰絵出版されている。

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瓦版

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/02 06:42 UTC 版)

上り山」の記事における「瓦版」の解説

この事件が、京の都へも伝わり、さっそく瓦版の記事になった。 「丹後の国に於て一夜の内に山湧出次第中略)ここに丹後国竹野郡木津の上といへる在郷あり、すなわち組(久美)より網野へ至る往還なり 此地に今年弘化四未の正月十一日の夜半の頃、震動蓄電して大雨車軸を流す村民胆を冷して驚き怖くこと限りなしほどなく夜も明け四方静り、雨止み空晴れわたるに心安堵でようやく外面に出るに、あにはからんや高き丘、六丈ばかりの山忽然とあらはれたり衆人又もや前代未聞の事なりなどと、 その噂遠近高く聞ゆ、村老曰く実にや宝永のむかしもかかる例ありて御代豊かに栄えしと聞く正しく弘化時にあたりて、世界全く弘く化す豊けき御代のしるしぞと悦び祝うと伝へ開て、そのままここにうつし侍ることになん」 京丹後市立郷土資料館にこの瓦版が収蔵されている。

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