正規作用素とは? わかりやすく解説

正規作用素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/12/31 08:35 UTC 版)

数学の特に函数解析学における正規作用素(せいきさようそ、: normal operator)は、複素ヒルベルト空間 H 上の連続線型作用素 N: HHエルミート随伴 N を持ち、NN = NN を満たすものを言う[1]


  1. ^ Hoffman, Kenneth & Kunze, Ray (1971). Linear Algebra (Second ed.). pp. 312. 
  2. ^ Hoffman, Kenneth & Kunze, Ray (1971). Linear Algebra (Second ed.). pp. 317. 
  3. ^ これに対して、場の量子論などで重要なクラスである生成演算子と消滅演算子は非可換である。
  4. ^ a b Naylor, Arch W.; Sell George R. (1982). Linear Operator Theory in Engineering and Sciences. New York: Springer. ISBN 978-0-387-95001-3. http://books.google.com/books?id=t3SXs4-KrE0C&dq=naylor+sell+linear. 
  5. ^ Andô, Tsuyoshi (1963). “Note on invariant subspaces of a compact normal operator”. Archiv der Mathematik 14: 337–340. doi:10.1007/BF01234964. 
  6. ^ Garrett, Paul (2005年). “Operators on Hilbert spaces”. 2014年2月19日閲覧。


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正規作用素

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作用素論」の記事における「正規作用素」の解説

詳細は「正規作用素」を参照 複素ヒルベルト空間 H 上の正規作用素は、連続線型作用素 N: H → H であって自身エルミート共軛 N∗ と可換 (NN∗ = N∗N) となるものである。 正規作用素はそれに対すスペクトル定理成り立つという点で重要である。今日では正規作用素のクラスはよく理解されている。正規作用素の例には ユニタリ作用素: N∗ = N−1. エルミート作用素自己随伴作用素): N∗ = N, 反自己随伴作用素: N∗ = −N. 正作用素(英語版): N = MM∗(M は適当な有界作用素) などが挙げられるまた、正規行列Cn有限次元ヒルベルト空間とみるときの正規作用素のことと考えることができる。 スペクトル定理行列のより一般クラス拡張できる。A は有限次元内積空間上の作用素とする。A が正規行列であるとは、A∗A = AA∗ を満たすことを言う。A が正規であるための必要十分条件が「それがユニタリ行列対角化可能であること」であることを示すことができる。実際シューア分解により A = UTU∗(U はユニタリ、T は上三角と書くと、A は正規ゆえ TT∗ = T∗T となり、T は対角行列なければならない正規上三角行列対角行列である)。逆は明らか。 即ち、A が正規であるための必要十分条件は、ユニタリ行列 U と対角行列 D で A = U D U ∗ {\displaystyle A=UDU^{*}} を満たすものが存在することである。このとき D の対角成分には A の固有値並び対応するU の列ベクトルには各固有値付随する A の固有ベクトルが並ぶ。これら列ベクトル正規直交系を成す。エルミート行列場合異なり、D の成分実数とは限らない

※この「正規作用素」の解説は、「作用素論」の解説の一部です。
「正規作用素」を含む「作用素論」の記事については、「作用素論」の概要を参照ください。

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