次世代型路面電車(LRT)導入へ
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「宇都宮ライトレール」の記事における「次世代型路面電車(LRT)導入へ」の解説
2001年(平成13年)4月、新交通システム検討委員会は鬼怒川左岸地域とJR宇都宮駅を接続する新交通システムについて、ルートを後述の3ルートに絞ったうえで、地上式の次世代型路面電車「ライト・レール・トランジット(LRT)」を導入する方針を固めた。導入ルートは2000(平成12)年度にそれまで検討されてきた14ルートから6ルートに絞り、そして4月17日の県議会で県企画部が説明した内容では、 栃木県道64号宇都宮向田線(鬼怒通り)を東進し続け柳田大橋を渡り栃木県道69号宇都宮茂木線へ入り宇都宮テクノポリスセンター地区(現・ゆいの杜)へ向かう9.6 kmのAルート 栃木県道64号宇都宮向田線を東進し新4号国道平出交差点付近で専用軌道へ入り、清原工業団地北部を経由して宇都宮テクノポリスセンターへ向かう10.4 kmのBルート 栃木県道64号宇都宮向田線を東進しBと同じように平出交差点付近で専用軌道へ入ったのち作新学院大学付近、清原工業団地中央部を経由し宇都宮テクノポリスセンターへ向かう11.6 kmのCルート の3案が示された。なお選定に際し、国道123号や県道64号宇都宮向田線の旧道である「平出街道」を経由する3つのルートについては用地整備費、迂回率、総輸送容量などを考慮し、検討から外された。これまでモノレールをはじめとする高架式の交通システムも考えられたが、1 ㎞当たりの建設費が100億円以上かかることや、将来需要、事業費規模、乗降などの利便性、街づくりなどの面から、地上の軌道を走るLRTを視野に、より詳細な検討をすることとなった。途中の区間駅(停留場)は12 - 15か所を想定し、乗り継ぎ拠点から路線バス、自動車、自転車など周辺交通システムを機能させることも盛り込まれた。なお、経営主体については資金調達、経営ノウハウ、要員確保の観点などから民間資本が入る第三セクター方式が有力視されたが、公設民営方式(いわゆる上下分離方式のひとつ)をとることも検討する必要があると結論付けされた。 その後の流れとして1995年(平成7年)に発表した「宇都宮都市圏交通マスタープラン」や、先述した新交通システム検討委員会で検討された基本構想に基づき、2001年(平成23年)から2002年(平成14年)にかけて「新交通システム導入基本計画策定調査」が行われ、調査の結果導入ルートがBルートとなることが決定し、2007年(平成19年)から2008年(平成20年)にかけて事業・運営手法および施設計画に関する調査が実施された。宇都宮市が2008年(平成20年)3月に発表した「第5次宇都宮市総合計画」および2010年(平成22年)4月に策定した「第2次宇都宮市都市計画マスタープラン」では、人口減少、超高齢化社会への対応と持続的な都市発展を目指すため、ネットワーク型コンパクトシティの形成が提唱されており、これを踏まえて2009年(平成21年)9月に策定された「宇都宮都市交通戦略」において、宇都宮駅を中心とした総合的な公共交通ネットワークの基軸となる東西基幹公共交通の導入が検討され、2013年(平成25年)3月「東西基幹公共交通の実現に向けた基本方針」として、LRT導入の方針が示された。
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