時間感覚とは? わかりやすく解説

時間感覚

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 02:52 UTC 版)

歴史」の記事における「時間感覚」の解説

しかし、何をどこまでリスト記述するかという点に関しては、文明毎に異な時間対す認識影響したインド中心としたヒンドゥー文明サーサーン朝などアーリア人古文明は体系化した歴史記述残していない。それに対し中国膨大な歴史記述残しており、梁啓超は、中国歴史学突出して発達し他の国に例が見られない語っている。 このような差異生じた原因様々だが、時間すなわち歴史を「循環的円環的)」と見るか「直線的」と見るかがひとつの要因挙げられる古代の「歴史記述」に頓着しなかったインドの時間感覚は「循環的」に分類され、『マヌ法典』によると人間1年神々1日とし、神々12,000年がマハーユガとされ、1000マハーユガが劫(カルパ)と定義され、この時間サイクル世界創造と破壊繰り返す。これは人間の時間感覚では432000万年相当する。これに輪廻や業(カルマ)の概念加われば人間界できごとなど一瞬でしかなく、これらを体系的に記述することに意味を見出さなかったものと推測されている。 ただし、「循環的時間感覚」を持つ文明がすべて「歴史記述」を残さなかった訳ではない古代ギリシアにも循環的時間論存在しピタゴラス言葉「また将来、この持って私はお前たち教えているだろう」は、循環する時間の中でピタゴラス弟子人間がまた生まれ、同じ生涯歩む事を示唆している。エンペドクレス四元素せめぎ合い巡りながら歴史循環するという説(歴史循環論 - 神山四郎歴史入門講談社現代新書1965年)を唱えたこのような時間感覚の中、トゥキディデスは『戦史』にてペロポネソス戦争詳細書き残しているが、これは循環的時間論概念に基づき将来同じ事象起こった時のために記述したのだとしている(第1巻、第22節)。

※この「時間感覚」の解説は、「歴史」の解説の一部です。
「時間感覚」を含む「歴史」の記事については、「歴史」の概要を参照ください。

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