大清水トンネル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 04:57 UTC 版)
大清水トンネル(だいしみずトンネル)は、新清水トンネルに次ぐ3本目のトンネルとして掘削されたトンネルで、上越新幹線の上毛高原駅と越後湯沢駅の間にある。1979年1月25日に貫通した。 全長22,221mは、当時世界最長だったスイス連邦鉄道(SBB、スイス国鉄)のシンプロントンネル(19,823mおよび19,803m)を抜いて世界一(1988年3月の青函トンネル貫通まで、山岳用としては2000年9月の東北新幹線岩手一戸トンネル貫通まで)となった。なお、本トンネルは上毛高原側で第2湯原トンネル(703m)・第1湯原トンネル(786m)・月夜野トンネル(7,295m)とシェルターを挟んで一体化しているため、トンネル状構造物としてはおよそ31kmが連続しており、上毛高原 - 越後湯沢間の駅付近を除いたほぼ全体を占めている。 やはり「岩ハネ」現象が多発して作業員の負傷や作業機械の損傷が続出した上、工事中には水温の非常に低い湧水に悩まされた。また、トンネルの掘削により越後湯沢温泉、水上温泉の泉脈に影響を与えて源泉枯渇や湯量減少を招いた為、後に補償として源泉集中管理システムや新規源泉の開発が両温泉地に対して行われた。 貫通してから約2か月後の1979年3月20日午後9時40分頃、群馬県側から7.3km程入った保登野沢工区付近で掘削機を解体中に火災が発生し、16名の死者を出した。 大清水トンネルの途中から新潟側に越後湯沢駅を挟んだ塩沢トンネルにかけ、長い下り坂を利用した営業最高速度275km/h運転が一部の新潟行き列車にのみ実施されていた時期がある。これは山陽新幹線で営業最高速度300km/h運転が実現するまで、定期列車の営業運転速度としては日本最高であった。 大清水トンネル谷川横坑(群馬県みなかみ町) 大清水トンネル谷川横坑 大清水トンネル谷川横坑 揚水場(トンネル内地下水を排水する)
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