スイスの鉄道トンネル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/23 15:16 UTC 版)
「スイスの鉄道」の記事における「スイスの鉄道トンネル」の解説
国土が山がちであることから、スイスには700を超える鉄道トンネルが存在する。特に、古くからヨーロッパを南北に結ぶ鉄道が整備されてきたことから、アルプス山脈を中心に長大な鉄道トンネルが建設されてきた。主要なものは以下のとおりである。 シンプロントンネル(19.8km)1906年開通、スイス国鉄 フランス-スイス-イタリアを結ぶ幹線のイタリアとの国境トンネル。1982年に日本の大清水トンネル(上越新幹線、22.2km)が開通するまで、75年以上にわたり世界最長のトンネルであった。単線2本並列。 フェライナトンネル(19.0km)1999年開通、レーティッシュ鉄道(RhB) 世界最長の狭軌鉄道用山岳トンネル(海底トンネルを含めると青函トンネルが最長)。カートレインを実施。単線。 フルカベーストンネル(新フルカトンネル)(15.4km)1982年開通、マッターホルンゴッタルド鉄道(MGB) 氷河急行のルート上。旧フルカオーバーアルプ鉄道(FO)。フェライナトンネルが開通するまで、世界最長の狭軌鉄道用山岳トンネルであった。カートレインを実施。単線。 ゴッタルド鉄道トンネル(15.0km)1882年開通、スイス国鉄 ドイツ-スイス-イタリアを結ぶ幹線上。複線。 レッチュベルクトンネル(14.6km)1913年開通、BLS ドイツ・フランス-スイス-イタリアを結ぶ幹線上。カートレインを実施。複線。 なお、2005年4月には、延長34.6kmのレッチュベルクベーストンネル(新レッチュベルクトンネル)(単線2本並列、ただし当面一部区間は単線で開業予定)が貫通した。2007年6月から運行が開始され、同12月のダイヤ改正から本格運用が開始された。また、2012年には、総延長約57kmと青函トンネルの53.85kmを抜く、アルプスを貫く長大トンネルのゴッタルドベーストンネル(単線2本並列)も開通する予定である。 いずれも、増大する貨物輸送に対応すると共に、旅客輸送の高速化を目指し、国家プロジェクトであるアルプトランジット計画として建設が進められている。
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