たかんほうこうぞく‐たんかすいそ〔タクワンハウカウゾクタンクワスイソ〕【多環芳香族炭化水素】
多環芳香族炭化水素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/29 22:53 UTC 版)
多環芳香族炭化水素(たかんほうこうぞくたんかすいそ、英: polycyclic aromatic hydrocarbon、PAH)は、ヘテロ原子や置換基を含まない芳香環が縮合した炭化水素の総称である[1]。縮合環式炭化水素とも呼ばれる。 多環芳香族炭化水素には100以上の化学物質がある[2]。
- ^ Fetzer, J. C. (2000). The Chemistry and Analysis of the Large Polycyclic Aromatic Hydrocarbons. New York: Wiley
- ^ Agency for Toxic Substances and Disease Registry Polycyclic Aromatic Hydrocarbons (PAHs) 閲覧2012-11-30
- ^ Larsson, B. K. (1983). “Polycyclic aromatic hydrocarbons in grilled food”. J Agric Food Chem. 31 (4): 867–873. PMID 6352775.
- ^ http://www.atsdr.cdc.gov/tfacts69.html#bookmark02
- ^ “Incense link to cancer”. BBC News. (2001年8月2日)
- ^ Luch, A. (2005). The Carcinogenic Effects of Polycyclic Aromatic Hydrocarbons. London: Imperial College Press, ISBN 1-86094-417-5
- ^ “Polycyclic Aromatic Hydrocarbons (PAHs)”. 2014年11月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月17日閲覧。 “Naphthalene is a PAH that is produced commercially in the US”
- ^ G.P. Moss IUPAC nomenclature for fused-ring systems[要文献特定詳細情報]
- ^ Takuya Echigo, Mitsuyoshi Kimata, and Teruyuki Maruoka (2007): "Crystal-chemical and carbon-isotopic characteristics of karpatite (C24H12) from the Picacho Peak Area, San Benito County, California: Evidences for the hydrothermal formation". American Mineralogist, volume 92, issues 8-9, pages 1262–1269.doi:10.2138/am.2007.2509
- 1 多環芳香族炭化水素とは
- 2 多環芳香族炭化水素の概要
- 3 概要
- 4 参考文献
- 5 関連項目
多環芳香族炭化水素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 20:11 UTC 版)
「芳香族炭化水素」の記事における「多環芳香族炭化水素」の解説
詳細は「多環芳香族炭化水素」を参照 アレーンの中で注目されているものに多環芳香族炭化水素 (polycyclic aromatic hydrocarbons, PAH) がある。PAHは多核芳香族炭化水素 (polynuclear aromatic hydrocarbons) とも呼ばれる。これらは1つあるいはそれ以上の芳香環が縮合している。もっとも単純な構造の多環芳香族炭化水素としてナフタレンおよびアズレンがある。ちなみにペンタレンは一見芳香族性がありそうだが、芳香族ではない。 3つかそれ以上の環を持つ PAH は水に溶けにくく、蒸気圧も低い。分子量が増すにつれて、水への溶解度も蒸気圧も減少する。それに比べて、2環性の PAHは水溶性や蒸気圧は増加している。このような特性を持つため、水や大気よりも土壌や堆積物で主に発見される。しかし粒子状物質に分散したPAHは水や大気でも見出される。 分子量が増えるにつれPAHの発癌性は増大し、急性毒性は減少する。PAH の1つであるベンゾピレンは最初に発見された発癌性化合物である。 ナフタレン (naphthalene, C10H8) は1辺で接した平面を共有する2つの六員環で構成されている炭化水素であるが、いくつかの点で真の PAH では無く、二環性芳香族炭化水素であるとされている。 ナフタレンの臭気は防虫剤としてよく知られている。 他の PAH としてアントラセン、クリセン、ピレン、コロネン、ケクレンなどがある。 発癌性と催奇形性で有名な PAH には以下のようなものがある。 ベンゾ[a]アントラセン、クリセン (C18H12) ベンゾ[b]フルオラセン、ベンゾ[j]フルオラセン、ベンゾ[k]フルオラセン、ベンゾ[a]ピレン (C20H12 C20H12) インデノ[1,2,3-cd]ピレン (C22H12) ジベンゾ[a,h]アントラセン (C20H14)
※この「多環芳香族炭化水素」の解説は、「芳香族炭化水素」の解説の一部です。
「多環芳香族炭化水素」を含む「芳香族炭化水素」の記事については、「芳香族炭化水素」の概要を参照ください。
多環芳香族炭化水素と同じ種類の言葉
- 多環芳香族炭化水素のページへのリンク