たかく‐さいぼう〔‐サイバウ〕【多核細胞】
読み方:たかくさいぼう
⇒多核体
多核細胞
多核細胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 15:30 UTC 版)
多核細胞は複数の核を持つ細胞である。原生生物のアカンタリアのほとんどの種と菌根菌のいくつかの種は、通常多核である。他の例としては、ジアルジア属の腸管寄生体があり、細胞当たり2つの核を持つ。ヒトでは、骨格筋の筋細胞や破骨細胞などが多核である。また、giant multinucleated cell として知られる、単球とマクロファージが融合した細胞が炎症に伴って生じることがあり、腫瘍形成とも関係している可能性がある。 多くの渦鞭毛藻も2つの核を持つことが知られている。他の多核細胞とは異なり、2つの核はDNAの系統が異なる。1つは渦鞭毛藻のもので、もう1つは共生した珪藻のものである。珪藻由来のミトコンドリアと色素体も機能的なままである。 骨格筋の筋細胞 筋肉の長軸方向に伸びる非常に大型の細胞で、1個の細胞を筋線維とも呼ぶ。この細胞は、筋肉の分化過程で多数の筋芽細胞が細胞融合してできる。長い筋肉の端から端まで強い力を出すために、細胞内に規則正しく配列した筋原線維(アクチンとミオシン)によって発生した張力を効率的に筋肉全体の力とするために役立っていると考えられている。 胎盤の絨毛膜絨毛の合胞体栄養膜細胞 合胞体栄養膜細胞(ごうほうたいえいようまくさいぼう、syncytiotrophoblast)は、胎盤にあって、胎児の血液と母体の血液とが混ざらないような仕組み「胎盤関門」を構成している。胎児の血管が通る絨毛膜絨毛の外側をすっぽりと被い、その外側の母体血との間で物質が自由に移動できないようになっている。細胞性栄養膜が細胞融合して形成される。 骨髄造血細胞の巨核球 巨核球(きょかくきゅう、Megakaryocyte)血小板のもとになる細胞で骨髄中に存在し周りの細胞よりひときわ大きい。 骨中の破骨細胞 骨を溶かし、再構築にかかわる。
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