四国同盟構想と独ソ協調の破綻とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 四国同盟構想と独ソ協調の破綻の意味・解説 

四国同盟構想と独ソ協調の破綻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 07:29 UTC 版)

独ソ不可侵条約」の記事における「四国同盟構想と独ソ協調の破綻」の解説

リッベントロップ反英思想からドイツ・ソ連・イタリア日本ユーラシア四国同盟構想を持つようになり、ソ連および日本に対して本格的な同盟交渉開始した。また日本においても高木惣吉白鳥敏夫松岡洋右といった人物同様の四国同盟構想するようになり、日独伊三国同盟成立日ソ中立条約成立に結びついた。イタリアは既に1933年伊ソ友好中立不可侵条約結んでいた。 一方で1940年6月27日ソ連ルーマニア王国圧力をかけ、ベッサラビアと北ブコビナ割譲させたことはヒトラー怒らせたソビエト連邦によるベッサラビアと北ブコヴィナ占領英語版))。北ブコビナ秘密議定書言及されておらず、ドイツ側はこれを協定違反見なした。さらに6月30日第二次ウィーン裁定によって独伊がルーマニア保障与えたことは、ソ連刺激したヒトラーバトル・オブ・ブリテン失敗により、イギリス屈服させるためにはソ連打倒するかないと考えるようになり、7月30日、「ソ連粉砕されれば、英国最後望み打破される」として「ヨーロッパ大陸最後戦争」である対ソ戦の開始を軍首脳達に告げ準備開始させた。8月18日にはドイツフィンランド協定を結び、9月18日からドイツ軍駐屯開始したフィンランドドイツ通過協定フィンランド語版))。11月12日からはベルリンヒトラーモロトフ会談開かれたが、事実上決裂した。なおも親ソ反英とらわれていたリッベントロップ四国同盟案をモロトフ持ちかけた。スターリンはこれを見て同盟対価はなおもつり上げが可能であると考えていた。11月26日スターリンからの回答は「条件付き同盟受諾する」としながらも、その条件ドイツにとって受け入れ不可能であるフィンランドからの撤兵ボスポラス海峡ダーダネルス海峡租借などであり、ヒトラーはこの申し入れについて何等回答しなかった。 12月18日には総統指令21号発令され1941年5月15日ソ連に対して侵攻開始するという「バルバロッサ作戦」の作戦準備指令された。その後表面両国関係平穏であった1941年1月10日にはソ連からドイツ物資引き渡す協定と、ドイツリトアニア領の引き渡し要求放棄する協定成立した。しかしソ連からの物資滞りなく流入していたにもかかわらずドイツ支払い不自然なほどに引き延ばされたり、工作機械ソ連への引き渡し当局によって妨害されたりもした。ソ連側はこの対応に抗議行ったが、スターリンはそれがいきすぎないよう交渉者にブレーキをかけていた。この頃松岡外相ドイツ訪問しリッベントロップ日ソ中立条約の件を話したが、リッベントロップは「こんな時期にそんな条約結んで何の益もない」と冷淡であった。しかし松岡意に介さずモスクワ中立条約締結したこの際モスクワ離れる松岡見送ったスターリンは、ドイツ大使シェレンブルクの肩を抱いて「我々は友達でいなければならない!」「われわれは君たち友達いつづけなければならないいかなる場合にもだ!」と叫んだ当時ドイツ軍航空機領空侵犯事件頻発しており、軍情報部ドイツ侵攻の危険をスターリン訴え続けたが、それらは無視、あるいは処罰された。アンドレイ・エリョーメンコ元帥は、スターリンナチス資本主義者を争わせることを望んでおり、ドイツへ防備体制構築ヒトラー刺激し赤軍準備整わないうちに攻撃されることを怖れていたと回想している。 1941年6月22日ドイツ軍ソ連領内侵攻開始し条約事実上破棄された(独ソ戦)。リッベントロップ半狂乱となり、ソ連大使に対して「私がこの侵略反対していたと言うことモスクワ伝えてほしい」と述べたスターリン大きな衝撃を受け、ドイツ軍への爆撃国境越えないように指令するほか、日本通じて交渉開始しようとするほどであった。フリッツ・ヘッセはリッベントロップから聞いた話として、ブルガリア通じてソ連から休戦申し入れられたが、ヒトラー勝利を確信していたため拒絶したとしている。 1941年7月12日ソ連同じくドイツ交戦していたイギリスと英ソ軍事同盟英語版)を締結して連合国側本格的に参戦することになった

※この「四国同盟構想と独ソ協調の破綻」の解説は、「独ソ不可侵条約」の解説の一部です。
「四国同盟構想と独ソ協調の破綻」を含む「独ソ不可侵条約」の記事については、「独ソ不可侵条約」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「四国同盟構想と独ソ協調の破綻」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「四国同盟構想と独ソ協調の破綻」の関連用語

四国同盟構想と独ソ協調の破綻のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



四国同盟構想と独ソ協調の破綻のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの独ソ不可侵条約 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS