化学療法剤
化学療法剤 [Chemotherapeutics ]
病原微生物(細菌、真菌、原虫、ウイルス)あるいは悪性腫瘍(癌、ガン)細胞の発育や増殖を抑制(阻止)したり、殺滅する作用をもつ化学物質を化学療法剤とよび、化学療法剤によってヒトや動物の感染症や癌(がん)を治療する手段を化学療法(chemotherapy)という。化学療法剤には抗生物質や植物成分のような天然化学物質とサルファ剤やフラン剤のような合成化学物質がある。細菌や真菌などに有効な化学物質をまとめて抗菌性物質(antimicrobial agents)とよび、癌細胞の増殖を抑制する化学物質を抗癌(腫瘍)性物質または制癌剤(antitumor substances)という。これらの薬剤は多くの有用点を備えているが、過剰使用による薬剤耐性菌の出現や、ときにはその副作用が問題になっている。
化学療法剤は微生物や動植物細胞の特定の代謝を阻害して、その発育・増殖を抑制する作用があるので、このような作用を静菌作用といい、微生物を直接殺滅する殺菌剤あるいは消毒剤と区別されている。また、標的とする微生物や動植物細胞の特定物質やその代謝のみを阻害して、宿主細胞のそれらを阻害しないことを選択毒性といい、選択毒性がある化学療法剤が優れた薬剤である。
化学療法剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 01:50 UTC 版)
化学療法剤(かがくりょうほうざい)は、感染症やがんの治療などに使用される医薬品の1つである。ここでは感染症の化学療法に使用される医薬品をあげている。化学療法剤は人間が化学的に合成した物質である薬剤をいい抗生物質とは異なる。
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- 2 化学療法剤の概要
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