ヴェストファーレン条約の締結とは? わかりやすく解説

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ヴェストファーレン条約の締結

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 00:43 UTC 版)

三十年戦争」の記事における「ヴェストファーレン条約の締結」の解説

この一連の戦況によって和平会議一気進展した国際会議にはイングランドポーランドロシアオスマン帝国除いた全てのヨーロッパ諸国参加していた。しかし1646年皇帝軍がバイエルン合流することを恐れたスウェーデンが、バイエルン再度侵攻する。フランスはこれを越権行為として、スウェーデン牽制のためにテュレンヌ将軍派遣した両者挟まれマクシミリアン1世は翌1647年屈服休戦したが、バイエルン軍将軍ヨハン・フォン・ヴェルト(英語版)が反乱起こして皇帝軍に合流し、ヤンカウの敗戦打撃受けた皇帝軍は驚異的な復活成し遂げる1648年1月31日ミュンスター講和スペインネーデルラント個別講和が行われた。 劣勢挽回した皇帝バイエルン連合軍は、1648年アウクスブルク近郊のツスマルシャウゼンでカール・グスタフ・ウランゲル(英語版)とテュレンヌ率いるスウェーデン・フランス連合軍との戦闘臨んだ大敗するツスマルシャウゼンの戦い)。しかし、スウェーデンはなおボヘミア征服プロテスタント化を諦めず1648年7月26日以降プラハでは戦闘続いた今やカトリック最後の砦となったプラハ激しく抵抗し降伏には応じなかった。後にスウェーデン王となるカール10世スウェーデン軍総司令官クリスティーナ従弟)も援軍駆けつけ包囲戦は3ヶ月にも及んだプラハの戦い1648年)(英語版))。更に皇帝側の頼みの綱だったスペインも、ランスコンデ公率いフランス軍敗れランスの戦い)、大勢決した。ツスマルシャウゼンで勝利したスウェーデン軍プラハ包囲占領した後に帝都ウィーン攻め態勢固めた和平交渉においてスウェーデンは、過度な要求皇帝突き付けたが、クリスティーナ女王キリスト教世界の平和と安寧のために皇帝迫って新教徒権益を拡げさせた。引き替え女王は、スウェーデン膨大な要求引き下げ寛大な譲歩行った。この譲歩によって和平交渉進み皇帝和平条約への署名決断した1648年10月24日ヴェストファーレン条約ミュンスターオスナブリュック締結され三十年戦争終結した前者フランスと、後者スウェーデン関わる内容だった。戦争終結祝し70門の大砲一斉射撃が行われた。11月2日プラハ条約締結の報が届いた条約ではメッツトゥールヴェルダン司教領エルザスアルザス)のズントガウなどがフランス割譲され、スウェーデンは西ポメルン(前ポンメルン)、リューゲン島ヴィスマル市、ブレーメン大司教領を得て、さらに帝国議会議席得た。この意味フランススウェーデン三十年戦争勝利者ともいわれる。さらにスイスネーデルラント共和国独立正式に承認された。他方スペイン和平対象から外された。このためスペインとフランスの対立1659年ピレネー条約まで持ち越された。 帝国内ではアウクスブルク宗教平和令の有効性確認され対立の原因でもあった「聖職者対す留保条項破棄され1624年における宗派分布基準とされ、これにもとづき領域はどの宗派属するかが決定された。さらにカルヴァン派公認され帝国議会では新旧両派の合意によって決定されることとなり、これによって宗教問題帝国内の紛争の原因となることは基本的になくなった。ただし、信仰の自由領邦君主許されるままで、個人の自由認められなかった。皇帝権限後退し帝国等族権利強まり外国との戦争、法の発布には帝国等族同意が必要とされるようになった。こうして「ドイツの自由」は「帝国等族の自由」となった

※この「ヴェストファーレン条約の締結」の解説は、「三十年戦争」の解説の一部です。
「ヴェストファーレン条約の締結」を含む「三十年戦争」の記事については、「三十年戦争」の概要を参照ください。

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